ペルソナ3
1766話
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慌てて周囲を見回すゆかり。
すると、そこには近くの席にいる客達が様々な感情の視線を俺達に向けているところだった。
ゆかりが美人な為だろう。男からは嫉妬の視線を感じられる。
一応このファーストフードにいるのは高校生ではなく社会人とかそういう年代が多いのだが、そういう年代の者にとっても、ゆかりは十分に射程範囲内にいる存在なのだろう。
そして女達からは、微笑ましそうな表情をしている者が多い。
「っ!? ……ほ、ほら、ここを出るわよ! いつまでもこんな場所で話していられるような余裕はないでしょ! アクセルの宿を探さないと!」
周囲からの視線に気が付き、顔を真っ赤にしながらゆかりは俺の手を引く。
幸い……と言うべきか、既に俺の前にあったロースカツバーガー含め全ての料理は食い終わっており、店から出るのに何の支障もない。
結局俺とゆかりは、周囲から色々な視線を向けられながら店を出た。
「全くもう……何だかアクセルといると色々と妙なことにばかりなってる気がするんだけど」
「そうか? ……ちなみに、手はいつまで握ってるんだ? いや、俺は別にいつまででもいいんだけど、お前は不味いんじゃないか?」
「なっ!?」
俺の言葉に、ようやくゆかりは自分が俺の手を握ったまま街中を移動しているというのに気が付いたのだろう。
慌てたように手を離すが……うん、月光館学園の制服を着た何人かが俺とゆかりが手を繋いでいるのを見てるし、もう遅いような気がする。
勿論、その辺りを直接口に出せば、またゆかりが興奮して騒ぐ事になるだろうから、それを口にはしないが。
……にしてもこいつ、本当に男に対する免疫がないよな。
そんな風に考えながら、取りあえず俺は宿をどうするのかに考えを巡らせるのだった。
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