第二十七話
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
―自室―
「ただいまーっと……あー、疲れた。」
あれから。
俺はさんざん木曾に訓練をつけてもらいまして、二〇〇〇頃にやっと解放された。
木曾は、『あと三日で完成させてやんよ。』と、いつものクールスマイル。その後、木曾はありえねぇスピードでボートを漕いで帰っていった。
仕方ないから、暇になってボートで寝てしまっていた悠人を連れて帰り、晩飯を食って部屋に戻ってきた所だ。因みにだが、悠人は飯を食って直ぐに寝てしまっていた。仕方ないからおぶってきた。
「ん、おかえり。雷撃、ちょっとは上達した?」
すると、部屋では拓海がちゃぶ台を出して座っていた。ちゃぶ台の上には、宴会の時に何本か貰った酒びんが。一本は空いていた。
「いやー、このワインなかなかいけるね。飲む?」
「…………………おう、貰うわ。」
俺は色々言いたいことを噛み殺し、悠人をベッドに寝かした。その後、拓海の前に座る。
悠人は用意していたグラスに空けていたワインを注ぐ。
「どーぞ。」
「ん。」
俺はそのグラスを受け取った。
「んじゃ、久しぶりの再会を祝って……」
「「乾杯。」」
チン、と高い音を鳴らせ、俺と拓海はワインを一口飲んだ。
(※前にも言ったかもしれないが、この話はフィクションであり、実際では未成年の飲酒は法律で禁止されている。真似するんじゃねぇぞ?真似したら……分かってんな? By魔神)
……なぜだか知らないが、頭の中で木曾の声がした気がする。疲れているのだろうか。さんざんあいつの声は聞いた訳だし、あり得なくはないな。
「しかし、悠人は見事に寝てるね。」
拓海は一旦グラスを置いて、ベッドで爆睡している悠人を見ながらそう言った。悠人はなかなか幸せそうな寝顔で寝ていた。
「全く、久々に友人に会ったってのに、寝るかねフツー?」
「まぁ、おやっさんの仕事手伝ってた訳だし、疲れてるのも無理ないよ。」
んなこと言ってたなそういえば。しかし、テキ屋バイトで三徹位はしたこと会ったはずなのにな……。
「でも、今だって狸寝入りの可能性すら有るからね。試してみたら?」
ふむ、それもそうだな。
悠人は基本的に俺以上の寂しがりやだから、他人の目を惹くような行動をよくとる。俺が初めて学校で出会ったときも、わざわざ俺の机の上に置いてあった筆箱をぶちまけてきっかけを作ったっけな。
「んじゃま拓海、お前足もって。俺腕な。」
俺はそう言うと、ベッドの上に登って悠人の腕をなんか持ち上げた。
拓海は頷くと、悠人の足を持つ。俺達はいっせーのーでと掛け声をして、悠人を持ち上げる。
「右か
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ