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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0106話『とある海外艦の日本の夏』
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じゃ少し作るから待っていてね」

それで秋津洲は手慣れた手つきで料理をし始める。
料理スキルがピカイチな秋津洲だからこその芸当だ。
それで瑞穂とコマンダンテストは料理が出来るまで雑談をしていることにしたのであった。

「それでコマさん。この艦隊の雰囲気はどうですか?」
「はい。驚く事ばかりでいつも楽しませていただいています。この世界に来るという体験もなかなか体験できるものではないですからね」

それでコマンダンテストもあの時の事を回想しようとする。
謎の光で突然連れてこられた異世界。
不安で押しつぶされそうになっていた一同。
そこに提督がやってきて一気に不安を払拭してくれた事など……。

「なにもかも提督のおかげなんですね。Merci(感謝です)
「そうですねぇ……提督がいなかったらいずれは破滅していましたからね、きっと……」

瑞穂もコマンダンテストには同感のようで提督の存在にありがたみを感じていた。

「それにですね。提督はまだまだ未熟ですけど畑仕事に精を出していますのでとても助かっているんですよ? 今回の夏野菜だって提督がこしらえてくれたものばかりですから」
「そうなのですか……提督は野菜が好きなんですね」
「それがそうでもないんですよね、これが。提督って苦手なものが野菜なんですよ」
「えっ……そうなのですか? だったらどうして……」
「はい。なんでもこの世界に来る前に親の野菜作りをたまに手伝っていたとか何とかでそれがこの世界に来て趣味に高じてしまったらしくて……」
「なるほど……親の真似事みたいな感じなのですね。そう考えると提督は親とは離れ離れになってしまっていて寂しくはないのでしょうか?」

コマンダンテストがその話題を出した瞬間に瑞穂は少し暗い表情になって、

「……そんなわけはないと思います。それでも提督は私達の事を新たな家族と思ってくださっていますから寂しくないと以前に聞きました」
「そうなのですか……tr?s bien(素晴らしい)ですね」

二人は提督の懐の大きさに少し感激しているのであった。
普通なら錯乱してもおかしくない状態なのに平静を保てているのは偏に艦娘という存在が提督の心の支えとなっているのが一番大きい要員なのかもしれない。
それはつまりそれだけ提督は艦娘達の事を愛しているという証拠なのだ。

「だからね、コマさん。これからも提督の事をみなさんと一緒に支えていきましょうね」
「わかりました。このCommandant Teste、提督に恩を返していきたいと思います」
「はい」

それで二人の話は終了した。
そしてちょうどよかったのか秋津洲ができた揚げ物を持ってきた。

「できたかも! 食べましょうかも!」
「はい。コマさん、そちらの汁に浸け
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