0106話『とある海外艦の日本の夏』
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水上機母艦、Commandant Teste……通称コマちゃんは初めて体験する日本の夏というものに少しばかり疲労の色を滲ませていた。
フランスもこんなに暑くないのだから日本がいかに暑いか分かるというものだ。
証拠に、
「?t? au Japonは非常にアツいです」
間宮でアイスクリームを舐めながらもそうコマンダンテストは呟いていた。
そこに間宮さんが近づいてきて、
「コマさん。日本の夏はどうですか……?」
「D?sol?……とてもではないですがきついですネ」
「そうですか。まぁそうですよね。ただでさえ日本は異常気象で気温が上がってきていますから。でもまだまだこれからもっと暑くなってきますから頑張ってくださいね」
「Merci beaucoup……頑張ってみるわ」
「はい」
それでコマンダンテストは間宮を後にしてどこに涼みに行こうかと考えていると、
「コマさん!」
そこにコマンダンテストを呼ぶ声が聞こえてきた。
「あ、ミズホ!」
「よかった……すぐに見つけることが出来てよかったです」
「どうしました……? なにか用でもありましたか?」
「用って程じゃないんですけどちょっと夏野菜でいいものが収穫できたんで料理の味見を付き合ってほしいんですけど構いませんか?」
「いいですよ。わたくしでよければ付き合います」
「ありがとうございます」
それで瑞穂に案内されながらも、
「それにしてもやっぱり日本の夏は暑いですよね」
「D’accord avec vous……わたくしも少しばかり辛いです……」
「コマさんでそうなら私はかなりダメみたいですね。日本の艦としては慣れたものなんですけどやっぱり暑いものは暑いですから」
「ミズホも我慢することは無いと思いますよ」
「そうなんですけどね」
そんな話をしながらも特殊艦寮へと到着する。
見ればそこには秋津洲もいて食材をどう使うとか考えているのだろう思案顔である。
「秋津洲さん。コマさんを見つけてきました」
「あ、ちょうどよかったかも。コマちゃん、ちょっといいかな?」
「はい、なんでしょうか?」
「コマちゃんって苦手な物ってあるかも?」
「いえ、特にはありませんけど……」
「そっか。それならこれから瑞穂と一緒に揚げ物をするんだけど食べて行ってね」
「アゲモノ……」
揚げ物と聞いて少し暑い今は少し遠慮したいなと感じたコマンダンテストだけど、そこは瑞穂と秋津洲も察したのであろう、
「大丈夫だよ。今から作る揚げ物は冷たい麺汁に浸して食べる奴だから」
「はい。だからちょうどいいと思いますよ」
「そうですか。それならよかったです」
「それ
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