暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
秋ナスがダメなら夏にナスを食べるのです!・その1
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ら全体を混ぜていく。好みの混ざり具合になったら皿に盛り付け、食べる直前に白ごまを振りかけると風味が増して美味いぞ。



「はいお待ち、『酔鯨』と『ナスのなめろう』ね」

 電はそれを受け取ると、ナスのなめろうを箸で口に運ぶ。しっかりと咀嚼して味わった所に『酔鯨』を流し込む。口の端から口内に入りきらなかった酒が溢れているが、そんなのお構い無しに飲んでいく。コップの半分程を飲み干した所で、プハーッと息を吐き出しながら袖で口の端の酒を拭う。

「流石やん、美味いわ」

「お、おぅ」

 キャラが違いすぎて褒められた気がしない。





「にしても、電ちゃんがナス好きってのが違和感を感じるな」

 俺が何気なく呟いた一言を聞いた電が、盛大に溜め息を吐いた。

「ほらな、そういう所が気に入らんねんて」

「は?」

「せやから、ウチがナス嫌いいう先入観を前提に話をされるのが気に入らん言うてるの」

「はぁ」

「そもそもな、誰が言い出したん?ウチ(電)がナス嫌いって」

 そういえば、聞いた事がない。いつの間にやら『電ちゃんはナス嫌い』という話が広まっていて、俺もそんなもんかと真偽を確かめもせずに妙に納得していた所があった。噂の出所が解らない、都市伝説のような話だった。

「言われてみれば……確かにそうだな」

「せやろ?ウチホンマはナス大好物やねん。それを暁の奴、自分がピーマン食えへんからってナスとピーマン交換しよってからに……!」

 ギリギリと歯軋りしながら、ナスのなめろうをかっこんでいく電。それを『酔鯨』で流し込むと、

「お代わり!」

 と小鉢をカウンターに叩き付けた。イライラしてんのは解るが、カウンターも凹むし食器も欠けるかも知れないから止めてもらいたい。イライラしてる奴を待たせてもロクな事ないし、サッサと作りますかね。


《ナスの明太マヨチーズ焼き》

・ナス:2本

・明太子:3本 

・マヨネーズ:大さじ2

・ピザ用チーズ:適量

・大葉:お好みで


 さて、作っていこう。今回はオーブンを使うので先に180℃に余熱しておく。ナスはヘタを取り、厚さ1.5cm位になるように輪切りにする。あんまり薄っぺらいとナスを食ってる感じがしないからな。

 明太子は皮を取り除き、マヨネーズと混ぜ合わせておく。明太子が無ければたらこでもOKだ。

 オーブンが余熱出来たら天板にクッキングシートを敷き、ナスを並べていく。そこに明太マヨを塗り、上からピザ用チーズを乗せる。後は180℃のオーブンで10分焼けば出来上がり。仕上げにお好みで大葉を散らすとアクセントになるぞ。




「はいお待ち、『ナスの明太マヨチーズ焼き』な」


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