ターン76 鉄砲水と紅蓮の黒竜
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ンスター、ツーヘッド・シャーク、ドゴラン、サンダー・ザ・キング、グレイドル・アリゲーター、シャークラーケンの全てをデッキに戻してカードを2枚引く。このカードか……なるほど。よくわからないけれど、アリゲーターのコンボではなくこちらに召喚権を使え、そうデッキが言っているのだろうか。いつになっても、どんな時も。やっぱりこのカードこそが僕の切り札、絶対不変のマイフェイバリットか。それがまだ僕に力を貸してくれるというのなら、今日も一緒に戦おう。
「相手フィールドにのみモンスターが存在するとき、カイザー・シースネークはレベルを4、攻守0にすることで手札から特殊召喚できる。そしてこのカードはレベル7の最上級モンスターだけど、自身の効果により召喚に必要なリリースの数を任意の数だけ減らすことができる!シースネークをリリースして、アドバンス召喚!こいつが僕の切り札だ、霧の王!」
突如ピンポイントで発生した濃霧の彼方から銀の鎧を煌めかせる魔法剣士が単身現れ、真紅の瞳を持つ竜の軍団にその剣を向けて対峙した。圧倒的な竜たちを前にいささかもひるむことなく構えるその背中が、僕にとってはただただ頼もしい。
「霧の王の攻撃力は、リリースしたモンスターの元々の数値。つまりカイザー・シースネーク本来の高げくりょく、2500を霧の王は得る。さあ、バトル!ここは……真紅眼の幼竜に攻撃!ミスト・ストラングル!」
このデュエルを通じて、改めて実感できた。ダークネスは、つくづくとんでもないほどの力を秘めている。ダークシグナーとなった僕はもはや驕りでもなんでもなく、本来人間の手にしていい力以上の能力を手に入れた。だがその力をもってしても無から新しいカードを生み出すようなことはできず、カードを創造するにはあくまで存在するがまだカードとしての生を受けていない精霊からの自発的なコンタクトを必要とする。そうやって手に入れたのがこのグレイドルや壊獣、チャクチャルさんなんかもそのくくりに入れていいだろう。そのうちグレイドルに関しては完全に成り行きだったが、チャクチャルさんは僕の負けたくないという恐怖。壊獣は僕の負けたくないという怒り。そういったものが限界を超えた時にはじめて彼らはその勝敗を逆転させるため、僕の元に来てくれた。
でも、ダークネスは違う。吹雪さんが新たな可能性として生み出した悪魔竜に流星竜、ダークネスメタルドラゴンは、いずれも全く何もないところから吹雪さんの精神力とダークネスの力が合わさっただけで突然、さながら全くの無から宇宙を創りだした超新星爆発のように現れたモンスターだ。
あんな仮面に封印されて力の一部分しか発揮されないような状態で、にもかかわらずダークシグナーにすら不可能なことを当たり前のようにやってみせる。あの力をこれ以上暴走させたりしたら、次の
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