0105話『赤の純情』
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と思う。
私はわかるからいいけど今さら誰か分からないとか言ったら全員に一斉に魚雷を向けられそうだからな。
計45人もいる潜水艦の子達に一斉に雷撃されたら私は殺られるだろうな。考えたら恐ろしいな……怒らせないようにしないとな。くわばらくわばら。
私がそんな事を思っている横で龍鳳がまた笛を鳴らしながら、
「はい! 無駄話はよしてしっかりと並んでね?……さもないと……」
龍鳳がなにかを言いかけた瞬間に全員は一斉に顔を青くして素直に並んでいた。
どうしたんだ?
ぽわぽわしている龍鳳のどこに恐怖するところがあるのだろうか?
まぁ、なにかしら私が知らない龍鳳の顔を潜水艦の子達はどこかで味わったのだろうな。
しかし、全員が恐怖する龍鳳の本性か。あまり想像できないなぁ……。
まあ、そんなこんなで全員は並んだことで体操を始め出す。
私もそれに倣って一緒に体操をする。
プールに入るのは体操が不可欠だ。
いざ筋肉が張って先日の文月みたいに溺れたら大変だからな。
普段から彼女たちは海に潜っているからそこら辺は心配はないだろうけどね。
「それじゃ三列に並んで順番に潜航訓練をやりましょうね!」
「「「はーい」」」
龍鳳の言葉に潜航訓練を始め出す一同。
うん、しっかりと先生出来てるじゃないか。
これなら私がいる必要性はなかったかな?
私がそんな事を思っている時だった。
龍鳳が私の方へと振り向いてきて、
「提督? 今自分は必要ないんじゃとか考えませんでしたか?」
「うっ……よくわかったな?」
「それは分かりますよ。だって私は提督のことをいつもよく見ていますから……」
そう言われてどこか恥ずかしくなった。
やっぱり見られているのかな……?
自意識過剰じゃないけどたまに誰かの視線を感じることが結構あるからな。
「そうなのか」
「はい。それに私に限った話ではなく提督に気持ちを寄せている子は大体提督のことを意識しているんですよ?」
「そこまで思われるほどの人物だろうか、私は?」
「自身を卑下してはいけませんよ? 提督は私たちにとっては立派で大切な人なんですから……」
大切な人、か……。
嬉しいようなむず痒いような。
「一番身近で提督のことを感じている榛名ちゃんももちろんそう思っているでしょ?」
《はい。提督はとても優しい方です。いつも榛名のことを最優先に考えてくれて皆さんとの思いにも同調しようと努力してくれています》
「うんうん。そんな提督だから私たちも命を預けられるんですよ? だからいつまでも変わらないあなたでいてくださいね」
「わかった。だったらもし私がどこか変わったと思ったら叱ってもいいから正してくれ」
「はい。龍鳳におまかせください♪ 大好きな提督のためならなんでもしま
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