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世界をめぐる、銀白の翼
第五章 Over World
火野 出発
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使えるかもしれないと、そのメダルを懐にしまう。


「ありがとうございます。貰っときますね」

『ではこの辺にしておこう。今日は里中君が休暇を取っていてね、何かと忙しいんだ。では!!』

フッ



言うだけ言って、嵐のように過ぎ去る鴻上。
残されたタブレットは「好きにしたまえっ」主義だそうで、そのまま翼刀が受け取った。



「でもそのメダルどうするんだ?」

「変身には使えなさそうだしなぁ。ま、一応持ってます」

そういって、火野が適当に歩きだし、途中にあったライドベンダーにセルメダルを入れて出発していった。





「・・・・ふう。行きましたね」

「じゃあオレらも仕事に取り掛かるか」

「俺もそろそろ大会近いし!!」

「・・・・・大会?」


各々やることに向けて戻っていく中、翼刀の言葉になのはが止まる。

彼のノリよう。そして、近日開催される大会となると、彼女には一つしか思い当らなかった。


「え?ああDSAAの開催するインターミドル・チャンピオンシップの予選に参加する予定なんですよ!!」

「えぇ〜!?」


翼刀の言葉に、なのはが少なからず驚く。

確かにあの大会の年齢制限は「9〜19歳」であることなので、翼刀はまだギリギリ19歳。
しかも話を聞くと唯子まで出るそうなのだ。


「ちょ、その大会ヴィヴィオ達も出るんだよ!?」

「そうらしいっすね!!手加減しませんよ!!」

「死んじゃう!!舜君どうしよう!?私たちのヴィヴィオが殺されちゃう・・・よ・・・・」


なのはが振り返り、蒔風の肩を掴む。
ちゃっかり「私たちの」と言うあたり流石だ。

だが、蒔風は何も言わない。
というか、いつの間にか首にタオルをかけ、腕を組んで翼刀の隣に回って行っている。

そしてガッ!!と翼刀の肩を掴み、宣言した。


「そして俺が!翼刀たちのセコンドだァ!!」

「う、裏切り!?舜君は愛よりも友情を取るの!?」

「だってヴィヴィオにはノーヴェいるじゃん」


「そもそも出て大丈夫なの!?」

「そこは「EARTH」支給のデバイス装備できちんと非殺傷にします」

「ヴァルクヴェインは使いませんよ。安心してください」


翼刀は「EARTH」の中でも数少ない翼人に対抗できる人間だ。
いや、翼人並みに強いのはいるにはいるのだが、翼人はその理解力と万能の翼力で、大体の相手には有利に立ち回れてしまうのだ。


「単純に強い」のではなく、「強いうえに有利な相性で挑める」のが翼人なのだ。



「みんなは?」

「知ってるよ。ヴィヴィオもアインハルトも」

「は、反応は?」

「みん
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