暁 〜小説投稿サイト〜
レインボークラウン
第四百五十二話

[8]前話 [2]次話
                第四百五十二話  後も気をつけて
 華奈子にだ、友人達はさらに言った。
「後も気を付けてね」
「何ていうか汚い話だけれど」
「イカ墨は完全に消化出来ないからね」
「その時のことはな」
「あっ、そうね」 
 利発な華奈子は言われてすぐに察して頷いた。
「食べたらね」
「そうそう、その後はね」
「そうなるから」
「真っ黒だから」
 友人達もぼかして言う。
「そこはわかってね」
「まあこう言えば華奈ちゃんもわかったみたいだし」
「これ以上は言わないわね」
「うん、私もわかったから」 
 華奈子は完全に理解している顔で友人達に答えた。そのうえで皆に対してこうしたことを言ったのだった。
「それもイカ墨ってことね」
「そう、食べて終わりじゃないから」
「まあちょっとあれな話だけれど」
「このことも覚えておいてね」
「そういうことなのね」 
 華奈子はクラスでこうした話をして頷いた、そして家に帰って美奈子に学校での会話を話すと美奈子もこう返した。
「私も同じことお話してね」
「それでなの」
「そう言われたから」 
 まさに華奈子と同じことをというのだ。
「言われることは同じね」
「つまり実際にそうなるってことね」
「ええ、ただもう皆食べてたのね」
 そのイカ墨のスパゲティをとだ、美奈子は少し考える顔で言った。
「むしろ私達が最後だったみたいね」
「それあたしも思ったわ」
「はじめて食べたけれど」
「もう皆食べててね」
「むしろ私達が最後だった」
「けれど食べたことは事実で」
「もういいわね、ただこうした話って」
 美奈子と話しているうちに華奈子はこうも思った、そしてその思ったことを実際に美奈子に対して言った。
「普通に他のことでもあるかも」
「そうかも知れないわね」
 美奈子は華奈子のその考えを否定せずに同意の頷きで返して言った。
「何でもね」
「これからもそうかもね」
「私達がウ早かったりすることもあるわね」
「真ん中だったりまた最後だったり」
「その辺りは色々ね」
「それでも経験することが大事ね」
「そういうことでしょうね」
 二人で話した、そうして二人で塾に行ってそのうえでだった。塾の仲間達と一緒に新しい魔法を学ぶのだった。


第四百五十二話   完


                       2017・6・1
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ