第五章 Over World
いきなり!!戦乱の予感!?
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屋上に二人、壁面にも二人いるね」
「ん?ん〜〜〜〜?あーりゃシンク・イズミじゃないか?」
「え?」
「だれですか?それ」
目を細めてそこを凝視し、ショウがこぼした聞き覚えのない名前に、ルネッサとティアナが首をかしげる。
それに対してショウは何やってんだよという感じに呆れて口を開いた。
「あのな、次元転送あの場であったってことは、誰か、もしくは何かが送られたってことだ。だったら少なくとも、あの地域の人間の顔を名前は覚えておかないと、行った先で確認できないだろうが」
「お、覚えてるんですか!?あの地域の人間を全部!?」
「あの短い時間で!?」
「おう」
さらりと短く返事をするショウ。
こいつはこいつでいろいろととんでもない奴である。
「この地には確か勇者召喚って儀式があったな。なるほど、それでシンク少年が呼び出されたってわけね」
その言葉に一同が納得し、ふたたび戦場を見やる。
すると
ズドンッッ!!!
大地と空とを振動させ、ものすごい衝撃が周囲にまき散らされた。
大地は割れ、砦も砕けてその破片が宙に浮いている。
その上に立つのは、白い長髪の勇ましい戦士と、ピンクの髪をした姫だ。
「あれが戦をやってる二国のトップだ」
「名前まで思い出せます?」
「あー、わり。長くてメンドイ名前だったから忘れた。犬と猫なのは覚えてる」
そんなやり取りをしていると、目の前では状況が二転三転していく。
砦の上空には、紫の弾が浮かんであり、そこから触手状となった煙のようなものが伸びて、砦上空の二人に襲いかかる。
ピンク髪の方が白い長髪の方をかばって剣でガードするも、剣は砕けてしまい、少女が呑みこまれる。
その光景に長髪の少女は怒り狂い、手に取った戦斧を輝かせてその触手を叩き斬って行った。
あまりにも強い咆哮。
それは少女の怒りを表しているものだ。
上空に浮遊した砦だった瓦礫の上を飛び交って、猛然と挑みかかって行く少女。
しかし、その紫の球体が次第に形を変え、巨大な四本足の獣の化け物に姿を変えたとき、少女の咆哮も止んだ。
絶句したわけではない。
ただ、その化け物の数本にもわたる鞭のような、触手のような尾に叩きつけられ、まだ大地と接している砦に叩き落とされたのだ。
と、そこにシンクとエクレが到着する。
レオンミシェルを抱えあげ、大丈夫かと大声を上げた。
「わ、わしは大丈夫じゃ。だが、ミルヒがあそこに捕らわれてしまった!!」
「な」
「えぇ!?」
見上げると、砦に背を向けて町の方向へと進行して
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