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モンスターがスライムしかいない世界で勇者目指す
バイト生活終了
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 「今日からよろしくお願いします!」

見ての通り俺は挨拶をしている。

力仕事のアルバイトをすることになったのだが、そこで一つ妙なことが起こった。

それは、同じ日に俺と同じくらいの女性が入ってきたことだ。

女なのにできんのかなと思っていたが、俺より手際が早い。

悔しいので、毎回そいつの後ろについていき競争をしていた。

力仕事は、毎朝速いため日没になるとテントを張ってそこに寝る。

テントを張り終わり、中に入るときに同じ日に入ってきた金髪で長髪の美女に問う。

「お前速いな! なんでこんなアルバイトしてるんだ?」

「お前呼ばわりとは失礼な! 呼ぶなら春夏しゅんかとよんでくれ。見ての通り金稼ぎだ。お前冒険者なんだろ?」

「お前呼ばわりとは失礼な! 呼ぶなら春人はるひととよんでくれ。俺も金稼ぎだ。春夏も冒険者だ
ろ?」

「――――真似をするな! いや、私は戦士だ。」

「俺は冒険者だ。よろしくな。」

手を差し伸べるが、少し嫌な顔をされる。

「ちょ、その反応はひどいぞ……」

「……く……さ……そう……。」

「え?」

「単刀直入に言うが、お前の手は臭そうだ!」

「そんなことを単刀直入に言うな!」

思わずツッコミをしてしまう。

「うるせーぞ!」

「「――――すいません!――――」」

隣のテントの人に怒られ、お互い身をすくめる。

「俺たちって似てるとこあるかもな。」
と小さな声で囁く。

「うるさい! 早く寝ろ」
と次は春夏にも怒られてしまった。

明日も早いため今日は寝るか。と思い眠りについた。


――――バイト生活10日目――――

お前仕事の早さの割にはめっちゃうまいじゃねえか。

「はい。ありがとうざいます!」
正社員にならないか?とまでいわれた。

「考えときます!」
といったはいいものの……俺が冒険者なのを思い出す。

「正社員にならないかって言われたわ。ていうかある程度お金たまったし、そろそろやめようかな……」

「私もたまってきたからやめようか迷っているところなんだ。防具も買いたいしな……えへぇ。」

「え! 春夏も防具買うためにバイトしてんの?」

「そうだが……春人もか?」

「そうだよ! これって運……あ、やっぱなんでもない。」

これって運命じゃない?と言おうとしたがやめておく、恥ずかしいし……。

「俺とパーティー組まないか?」

「まあ試しに組んでもいいぞ。」

「よっしゃ! リーダーには悪いけど、じゃあ明日やめますって一緒に行くか。」
やめるかやめないかで逡巡するかと思ったが、意外と自分があっさりしていることに驚く。

「そうだな。」

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