第五話 不安の始まり
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なりすぐに閉じそうになった。
(部屋の…掃除も……しな……きゃ………)
凰香は最後にそう思うと、そのまま意識は闇の中へと落ちていった。
………
……
…
「うぁ………」
顔に降りかかる窓からの陽射しによって、凰香は目を覚ました。まだ回転の遅い頭で昨日のことを思い出す。
(えっと……確か天龍達がいなくなった後に時雨達と少し話して、それで眠くなったからそのまま寝ちゃったんだっけ……)
昨日のことを思い出した凰香は隣を見る。隣では時雨がいつもの服装のままで眠っており、胸元は緩んでいるため胸が見えそうになり、スカートはめくれ上がって下着が見えそうになっているなど、なかなかに際どい姿になっていた。
反対側のベッドでは榛名と夕立がいつもの服装のままでお互いに抱き合って眠っており、こちらも時雨と同じなかなかに際どい状態になっていた。
机には防空棲姫が座っており、うつらうつらと船を漕いでいた。どうやら夜通しで見張ってくれていたようだ。
「……ん……凰香、起きたのかい……?」
すると時雨がそう言いながらゆっくりと起き上がる。凰香は時雨に言った。
「うん。ごめんね。皆ご飯とか食べてないでしょ?」
「まあね。でも気にしなくていいよ。僕達もあの後すぐに寝ちゃったから」
時雨はそう言って、乱れている服を直す。どうやら時雨達もあの後すぐに寝たらしい。
ーーーーぐぅぅぅぅぅんーーーー
すると突然腹の虫が大きな音を上げる。凰香と時雨は同時に音の発生源ーーーー凰香自身のお腹を見た。
(……そういえば昨日ホテルで朝ごはんを食べてからずっと何も食べてないから、当たり前といえば当たり前か)
凰香はそう思うと、何事もなかったように時雨に言った。
「とりあえずご飯………の前に風呂に行こうと思ってるけど、時雨はどうする?」
「僕は凰香と同じでいいけど、他の皆はどうする?」
時雨がそう言って、今だに眠り続けている防空棲姫、榛名、夕立に視線を向ける。防空棲姫は夜通しで見張ってくれていたため疲れているだろうし、榛名と夕立は気持ちよさそうに眠っているため起こすのは気が引ける。
凰香は少し考えてから言った。
「3人ともそのまま寝かせておいて」
「わかった。じゃあ行こうか」
時雨がそう言って自分の着替えを持つ。凰香も昨日天龍達に泥だらけにされた服を持った。今日一日は昨日と同じこの服で生活しなければならないが、風呂に入るついでに手洗い場で泥を落とせば余計な手間が省ける。
凰香と時雨は物音を立てないようにこっそりと部屋から出て、風呂場を目指した。
昨日金剛が用意してくれた佐世保第十三鎮守府の見取
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