暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
番外編 第3話 『大好き』
[7/10]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ず ただただシノンの方を見ていた。
そして それにはシノンも気付いていた。
「リュウキ……、だいじょう……っ」
リュウキは、最後までシノンに言わせず、ただ身体を抱き寄せた。
「大丈夫。……シノンは大丈夫だった?」
「えっ……!? え、ええっ!?」
「そっか。……良かったよ」
間違いなくいつもとは違うリュウキだった。そのリュウキを感じて シノンは先ほどの女神の会話を思い出していたんだ。なんで忘れてたんだろう、と思える。本当についさっきの出来事なのに。
「(リュウキが、わ、私に……)」
シノンはパニックになりかけたのだが、一先ず落ち着かせようと何度も何度も深呼吸をした。
「シノン。……本当に大丈夫なのか?」
「え、ええ。大丈夫よ。私なんかよりリュウキは??」
「ん。……何だろうな、シノンを見てたら ほっとするんだけど、それと同じくらい心配してしまう」
強く抱きしめるリュウキ。そして 心臓が痛い程鳴り響くシノン。
「オレは シノンの事を助ける事は出来たのか……?」
「……えっ?」
「あ、あれ? 今オレはなんていった? オレは……」
混乱をしているのはリュウキも同じだった様だ。
その理由は、多分……女神が言っていたのが理由だという事が判った。
「リュウキ。私の事、判る?」
「……ああ。判らない筈無いだろう? シノンのこと」
「うん。じゃあ、他の事は……?」
「……………」
リュウキは、暫く考えた後。
「何でかな? オレ、今はシノンの事しか考えられないみたいなんだ」
「………そう、なの」
シノンは、ゆっくりと頷いた後リュウキを抱きしめ返した。
「今だけ、だから。……ごめんなさいリュウキ。今だけで良いから……」
「ん? 何を言ってるんだシノン。それにオレは約束をした。オレはお前の手を握るって。……幾らでも握ってやるって」
リュウキは、シノンの後ろ頭に手を回して その胸に強く抱きしめた。
「それに これも言った筈だ。……『シノンの闇はオレが封じる』って。……それは忘れてない。忘れない。だから、シノン。そんなに辛そうにしないでくれ。オレが傍にいる。……シノンを支え続けるから」
「っ…… っっ……」
言葉の一つ一つが心の奥深くに入ってくる。
温もりが身体の芯にまで届く。
「ずっと………、ずっと、こうしていたかった……。例え、今は忘れていて、覚えていないかもしれないけど、あなたに大切な人がいたとしても。私は 私はあなたに救われたの……。私の全てを救ってくれたの。だから、あなたの腕の中が私の帰るべき場所だって、ずっと、ずっと……っ」
目頭に熱いものが浮かび上がる。決して手の届かなかったものが直ぐ傍に、こ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ