蒼雷の恋慕 01
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のことはボクと同じくらい好きかは分からないけど、少なくとも嫌ってないはず。友達だって言ってくれるくらいには好きなはずなんだ。
なのに……何でボクはみんなからショウと仲良くするなって言われるのかな。
★
「レヴィ、ちょっとこっちを向いてください」
「え、何で?」
「顔にクリームが付いてます」
シュテるんはそう言うとボクの返事を待たず、取り出したハンカチでボクの口元を拭く。おそらく今食べてるクレープのクリームが付いてんだろう。
シュテるんとは昔から一緒に出掛けることはあったけど、何か毎度のように口を拭かれてる気がする。まあ毎度のように何かしら食べてるからだろうけど。
普通の人は恥ずかしいと思うことなのかもしれない。でもボクは昔からこういうことには慣れっこだから問題ない。むしろボクらのスキンシップって感じがして嬉しいくらいだ。
「えへへ、ありがとう」
「礼には及びません。慣れていますから……まあ少しずつですが私達にも職場での後輩も出来てきましたし、ヴィヴィオのような子供も身近にいますのでもう少し大人らしさを身に付けてほしいとは思いますが」
「これでも大人っぽくなったと思うんだけどな〜」
背だって大分伸びたし、おっぱいだってママみたいに大きくなったわけだから。
ちなみにボクはパパかママのどっちに似てるかと言われたらママ似だぞ。まあシュテるんも王さまもママの方に似てるんだけどね、性格の方は似てなかったりもするんだけど。特にシュテるんは小さい頃はひとりで黙々と本を読む子だったから心配されてたし。
「ふふ、見た目は大人になりましたがレヴィの言動は昔のままですよ。まあ……多少はマシになったかもしれませんが」
「まあシュテるん達にあれこれ言われてきたからね〜。いくらボクでも多少は成長するよ。そういうシュテるんは昔と比べると大分変わったよね」
「そうですか?」
「うん。何ていうか……人間味が増したよね。昔はあまりボクら以外に興味を示さないというか、研究とか本とかばっかりだったし。でもショウと出会ったくらいから女の子らしくなったかな。ちゃんとオシャレするようにもなったし」
昔のシュテるんは本当にひどかった。服なんて別に着られればいいみたいな感じでさ、女の子らしくない格好だって平気でしてたし。
それを知っているボクが言ったからなのか、シュテるんの顔が赤くなってる。普段あまり感情が表に出ない子なだけにこういうときは分かりやすい。
「どうしたのシュテる〜ん?」
「何でもありません」
「またまた〜、恥ずかしがってるくせに」
「……分かってるなら言わないでください」
いや〜だって恥ずかしがってるシュテるん可愛いんだもん。滅多に顔を赤くしたりしないから余計に。
まあ王さまやへい
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