最終章:夢を追い続けて
第53話「私も動かなきゃ」
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しかも女子同士。)」
ふと、女子同士でイチャついている...正確に言えば、片方が今の状況で滅入っているのを癒していると言うべきかな。
そんな二人がそこにいた。どうやら、二年と三年生らしい。
癒しているのは三年生の方だ。
「(女性同士のカップリングが増えたのも、女尊男卑の影響かなー。)」
視線に気づかれないように逸らしつつ、どうでもいい事を考える。
...どちらかと言えば、女尊男卑の風潮で女性同士の恋愛がおかしく見られなくなったから、増えたというよりも表面化したのだろう。
「...じゃあ、飲み物取ってくるから、大人しく待っとけよ。」
「わ、わかったッス...。」
そこで、三年生の方が席を立ち、飲み物を取りに行くらしい。
「(.....ん....?)」
その時、私は違和感を感じ取った。
なんというか、歩き方が普通じゃなかったのだ。
普通じゃないと言っても、一般的な歩き方ではないってだけで...。
...つまり、“何かしら心得ている”歩き方な訳だ。
「........。」
...これは...もしかすると、もしかするかな?
一応、なのはみたいな武術を習っているだけっていう前例もあるけど。
いや、なのはもなのはで親や兄が“裏”に関わってるんだけどね。
「(ちょうどすれ違う。...カマかけるだけでいいかな。)」
無反応だったらハズレ。反応を示せばアタリだ。
知らなければ反応があっても独り言を聞いただけって反応だろう。
「....レイン・ミューゼル。」
「っ....。」
...かかった。まさかの当たりだ。
ここまで簡単に見つかるとは思ってなかったけど...好都合。
「...後で話をお願いします。」
「ちっ...迂闊だった...わかったよ。」
コードネームで呼ばれた事から、相当警戒されているようだ。
まぁ、仕方ない。私もそれが分かってて言ったのだから。
だけど、これで協力者が得られるかもしれない。
...彼女さんも巻き込むかもしれないけど。
「場所は?」
「学生寮の裏手でいいでしょう。時間は手が空いたらいつでも。」
「分かった。」
場所も指定したし、後は何とかして協力してくれるか頼みこまないとね。
「...さすがに、夜も暑くなってきたかな...。」
今は夏。もうすぐ夏休みの時期だ。
あの後、適当に怪しい人がいないか見回った後、私は待ち合わせ場所に来ていた。
しばらく待ちぼうけするだろうから、自前の小説を読んで時間を潰している。
「....割と早めに来ましたね。」
「手が空いたらいつでもと言っただろう。」
食堂で
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