ペルソナ3
1764話
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お気に入りの店って事なんだろうな。
「ああ、大丈夫だ。こう見えて結構食えるんだ。寧ろラーメンの二、三杯は楽勝だぜ?」
「……言っておくが、俺が奢るのはあくまでも一杯だけだからな。こっちだってそんなに余裕がある訳じゃねえんだし」
「分かってるよ」
そもそも、あのような場所にいるような奴が金に余裕がある筈もないだろう。
いや、もしかしたらどこぞの金持ちのボンボンとかがいる可能性は否定出来ないから、絶対って訳じゃないが。
ともあれ、俺の注文はトロ肉しょうゆラーメンに決まって、早速調理に入る。
「で、お前は何だってあんな馬鹿な真似をしたんだ?」
「馬鹿な真似?」
ラーメンが出来るまでの待ち時間、荒垣が水を一口飲みながら俺にそう告げてくる。
「そうだ。あいつ等が絡んできてたってのは、お前にも分かってただろ? なら、何でわざわざそれに乗ったんだ? まぁ、あのやり取りを見てれば、お前が負けるなんて事は考えなかったんだがな」
「そうだな。……率直に言えば、お前みたいな奴を釣り上げる為、というのが正しいのか?」
「……俺を?」
「ああ。正確にはお前をじゃなくて、多少非合法なものであっても、この辺りの事情に詳しい奴って意味だが」
その言葉に、荒垣の視線が一瞬鋭くなる。
「それは、どういう意味だ? 何を探っている?」
「そうだな……」
ここであの現象を口にしてもいいのか?
いや、人間……それとも生き物全てか? ともあれ、棺桶になるような現象があるなんて言っても、まともに聞きはしないだろう。
だが、この男には何か違和感のようなものがあるのも、また事実。
……さて、どうしたものか。
そうして取りあえず口を開こうとした瞬間、カウンターにラーメンの丼が置かれるのだった。
「お待ち」
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