SAO:tr4―裏ボスの存在―
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…………は?
さっきの罵詈雑言はドウセツの思ったことではなく、私が思っていることを代わりにドウセツが言ってくれた?
…………。
いや、いやいやいや!? どうしてそうなるの!?
「そんな風に思っていたのね」
「思ってねぇよ! ちょっ、はぁ!? なんでドウセツは得をしない嘘をつくのかな!? バカ!? さてはバカでしょ!?」
「貴女に言われたくない」
「それもこれもこっちの台詞だって!!」
まるで自分は心優しき少女みたいな雰囲気出していないのにとぼけやがって……おまけにクールなのは殻が立つ。何故、ストロングスの怒りの矛先を関係ない私に向けさせるんですかね。
いや、そうは言っても、こんな嘘で騙されるなんているわけが……。
「ざけるなぁ!!」
「信じているのかよ!」
憎悪を向ける視線はドウセツの思惑通り、私へ向けることに成功してしまった。そんな元凶である隣の猛毒プレイヤーは清々しいほど冷静だった。
「もっとオブラートに包まないと駄目でしょ?」
「あんたが言うなよ! あんたが! オブラートの欠片もない人が言われると腹が立つし、何よりも私に押しつけやがって……っ!」
「実際そう思っているでしょ?」
「思ってないって!」
「貴様ァ!!」
「なんで、あんたは憎き相手の言葉を信じるのよ!」
「黙れ! 貴様のような雑魚プレイヤーが」
「御託はいいわよ、雑魚……って、キリカが言っているわ」
「ごらぁドウセツ!!」
止まらないドウセツの酷い擦り付け。私はどうにか自分が無実であることを証明しようと焦りながらも模索しようよしたら、目の前に半透明のシステムメッセージが出現していた。
『ストロングスから1VS1デュエルを申し込まれました。受諾しますか?』
無表情に発光する文字の下に、Yes/Noのボタンといくつかのオプション。
「頑張りなさい」
せめて言ってくれるのなら笑顔の一つ欲しかったよ。
「クールな表情で淡々な声色で励まされてもなぁ…………覚えておきなさいよ」
「考えておく」
「忘れる前提で言うな」
ストロングスは激情に任せて私にデュエルを挑むということは、もうこれ以上話し合いで誤解を解くことは無理だろうと悟ってしまった私は、仕方なしにドウセツの変わりに受けさせることにした。
Yesボタンに触れ、オプションの中から『初撃決着モード』を選択。するとメッセージは『ストロングスとの1VS1デュエルを受諾しました』と変化、その下で六十秒のカウントダウンが開始される。ゼロになった瞬間、私とストロングスの間では街区でのHP保護が消滅し、勝敗が決するまで打ち合うことになる。
私はまず、ドウセツの家から離れて、五メートルほどの距離を取
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