SAO:tr4―裏ボスの存在―
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ないわけではなさそうだし、そもそも茅場自身の目的の発言が嘘であることもありえる。
そんなこと言ったら切りがないけど……そもそも可能性や推測の話だし、これといった証拠なんてない。
ただ、ドウセツの推測のおかげで肝に銘じることはできた。
敵は身近だけど遠くにいる可能性はある。今後はプレイヤーに目を光らせるのも大切かもしれない。
「ドウセツが言ったことはわかったよ」
「本当? 貴女アホだから三十回ぐらい言わないとわからないでしょ?」
「一回で十分です!」
ドウセツにあっかんべーをすると、ため息をつかされた。
「……今回貴女と行動しようと思った理由は二つ。一つは二番目に交流が多いから変に知らない人と組むよりかは良いかなという気まぐれよ」
「そこは一番じゃないの!?」
「一番はアスナよ」
そ、そうだった。忘れがちだけど、一匹狼のドウセツは元血盟騎士団だったんだ。私よりも関わっているのは確かだ。
でもそれを含めてなんか悔しいな。私がドウセツのことわかっているはずなのに……っ!。
「二つ目の理由は裏ボスを探す手伝いをしろってこと?」
「そうよ。単純な攻撃力は兄に劣るけど生存率の高さなら妹の貴女が優秀。そしてバカだから騙されたり見捨てたりしないから楽なのよ」
「ねぇ、褒めているのにバカ言う必要あった?」
「事実じゃない」
「事実じゃねぇよ!」
「なら、私を騙したり見捨てたりする?」
「そんなことできるわけないじゃん!」
「そういうことよ」
……なんか腑に落ちないな。それに褒めるんだったら心を込めて欲しいんですけど。なんなの、棒読みではないけど淡々と説明を伝えるあの感じ、受け取り方によっては嫌味にも聞こえそうだよ。
まあ、いいけどさ。どんな理由であれ、ドウセツが私と行動したいと言ってくれるのは嬉しいことだ。
何よりも私はドウセツに協力したい気持ちがあるんだよね……。
ドウセツは私の恩人だから……ちょっとでもいいから、役に立ちたい。
「よし、ドウセツ! 私達で明日から裏ボスを探そうね」
「しないわよ」
「え?」
「もうすぐ次の層に攻略できるから裏ボスを探すのは暇な時にやる」
「それいつも通りじゃん!?」
「なら、貴女は私の話を聞いて裏ボスが誰なのか見当はついているの?」
「……ついていません」
わかっていたはずなのに、もしかしたらドウセツの言う通り頭の方もバカなのかもしれない。これでも赤点は取ったことないんだけどなぁ……。
「もう寝るけど、風呂とかシャワーは?」
ドウセツは窓際まで近づいて訊ねてくる。
「いや、今日はそこまで疲れていないから遠慮しとくよ」
ゲーム内では風呂入ったりシャワー浴びたり着替えたりする必要ない。風呂に入ったり
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