SAO:tr4―裏ボスの存在―
[5/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
し、鑑賞している側である茅場もそっちの方が面白いと思っているのならそうするはずだ。
ドウセツの推測が当たっていたら、裏ボスを探すということは茅場晶彦を探すことになる。
「茅場がどこにいるかも見当ついているの?」
「おおざっぱには見当ついている」
「アイングラッド内は駄目だからね」
「そんな貴女みたいに小学生レベルの答えを出すわけないじゃない」
「私の思考が小学生レベルって言うのかよ!」
「そうよ」
「そうなのかよ! ……じゃあ、どこまで見当ついているっていうの」
「攻略組の誰か」
「は?」
「また難聴系?」
「またってなによ! 難聴系になった覚えは一度もない! 反応に遅れたのは茅場が攻略組にいるってことについて……だよ……」
言い終わった後、頭の中の靄が晴れる様に浮かんでしまった。
茅場晶彦が攻略組に紛れている可能性はないと何故言い切れる?
言い切れるわけがないとしたら、可能性は普通にあることを意味している。私はその可能性は十分にあると見てしまったのだ。
このアインクラッドという世界での茅場晶彦は私達にとっては神様でありGMであり黒幕、ドウセツの推測通りならラスボス裏ボスの可能性もある。
だけど現実世界の茅場晶彦は私達と同じ人間。
でもSAOというゲームを作った人であり、そのゲームにフルダイブを可能にしたナーウギアの開発者でもある。
私達の違いはたったそれだけだ。
どこかで、私を含めたSAOを購入した約一万人のプレイヤーは全員が茅場晶彦の被害者だと思っていた。茅場は今頃私達のもう一つの現実で日常を送ることにどう思っているのかと、茅場は観察しているものだと思い込んでいた。
でも、茅場がゲーム外で観察しているって誰が決めた? 茅場晶彦自身が私達と同じ茅場の被害者だと偽装して紛れることの可能性はありえるんだ。
仮に紛れ込んでいるとして、未だに茅場を発見できないのは簡単な話だ。茅場だけがアバター姿で自分の顔を隠しているから誰一人、バレることがないんだ。特にSAOを作った人なら、自分だけそうすることだってできる。
「……可能だ」
「理解できた様ね」
ドウセツは淡々としながらも話を再開させた。
「茅場晶彦、もしくはその仲間や部下が一万人のプレイヤーに紛れ込んでいる可能性はあると見た方がいいわ」
「仲間いるの!?」
「単独でやっているのかはなんて知ることできないけど、仲間がいないとは言い切れないんじゃない?」
「それもそうか……ということは、目的とかあるよね。ゲームの世界で生きている人のデータを取るみたいなこととか」
「そんな感じかしらね」
確かに皆を『はじまりの街』に集め、茅場自ら恐ろしいチュートリアルを伝えてきたから、黒幕は茅場だと思い込んでいたけど、仲間がい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ