ペルソナ3
1763話
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「無難な選択肢だと、俺が直接ここに来るとかだろうな」
転移という移動手段がある俺にとって、この世界の警報装置は役に立たない。
……まぁ、転移した部屋が防犯カメラとかによって監視されていれば、あっさりと俺の事は分かるだろうが。
「でも、それだと普段私が連絡をしたい時にはどうしようもないじゃない」
「そう言われてもな。携帯がない以上、こっちだってどうしようも……うん? 待てよ?」
携帯が買えないのは、あくまでも俺が身分証を持たないからだ。
だとすれば、逆に考えれば身分証のある者なら買える訳だ。
そして、俺の前にはポートアイランド駅の裏側だったか? そこまでいかなくても、身分証を持っているゆかりがいる。
携帯を買うには親の承諾書とかが必要だという話も聞いた事があったが……その辺は、ゆかりにどうにかして貰うとしよう。
「……何よ?」
「ゆかり、俺と付き合え」
「なぁっ!? ばっ、ばばばばばばばば、馬鹿ぁっ! いきなり何を言ってるのよ!」
顔を真っ赤にしながら叫ぶゆかりだったが、その様子を見て自分の失策に気が付く。
「ん? ああ、お前が思っているような恋愛的な意味で付き合えって訳じゃなくて、今日の放課後に俺に付き合えって話だ」
「な、なんだ。……全く、紛らわしい言い方しないでよね。馬鹿じゃない? てか、馬鹿じゃない?」
何故2度言う。
そう思ったが、今の状況で突っ込めば間違いなく更に怒らせてしまうだろう。
そうならない為には、ここは大人しくしているに限る。
「それで、どうだ?」
「別にいいけど、何をするつもりよ?」
「お前の身分証を使って携帯を買って欲しい。ああ、勿論金は俺が払う」
「……なるほど。アクセルが携帯を持つのは、私にとっても色々と助かるけど、それだと私の名義になるわよ? それに料金の方は……アクセルの場合、心配する必要はないのか」
昨日俺が見せたルビーを思い出しているのだろう。ゆかりがあっさりと納得したように頷く。
こっちとしては助かるけど、思ったよりも俺の存在を簡単に受け入れてるよな。
……まぁ、昨日の人が棺桶になる現象とか、スライムもどきに襲われたりとか、俺の使う魔法をその目で見たりとか、そういうのに続けざまに遭遇すればおかしな話ではない。
「ああ。料金は毎月お前に払う。その携帯が使えなくなったら、解約してくれればいい」
「簡単に言ってくれるわね。未成年が携帯を契約するには色々と大変なのに。……まぁ、いいわ。取りあえずその辺は何とかしてくれる人がいるから、そっちに協力を頼むから」
そうして待ち合わせ時間を決め、時間になったのかゆかりは急いで部屋を出る。
ちなみに、当然ながら俺だけを部屋に残すような真似はせず、影に沈んでい
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