第二十三話:連行
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てている女性の言い分に、ラシャは不快感を隠さなかった。
「それで、私が態々拉致に近い状態で連れて来られた理由をお聞かせ願いたい」
「ラウラ・ボーデヴィッヒの死を間近で見た貴方なら彼女たちを説得できる可能性が……」
ラシャは女性の言葉を手で遮った。
「嘘をつくな。その厚化粧の内が透けて見えるぞ。彼女たちが目障りになったんだろう?鉄の子宮から生まれたが故に親を持たず、歪んで育てられたものが社会に迎合される訳が無いのは少し考えればわかることだろうが」
嘲りの色を隠さずに捲し立てるラシャ。とっくに用務員としての顔は鳴りを潜め、殺人鬼としての狂貌が女性を見つめていた。
「素直に言え、始末してほしいと」
対する女性はラシャの豹変に面食らったものの、同時に不敵な笑みを浮かべた。
「やはり、専用機持ちを生身で殺害した力量は偽りではなかったのですね?」
「大方削除された記録映像を復元したから俺を拉致したのだろう?下らない。躾の不十分な飼い犬なんぞ放し飼いにするんじゃねえよ」
「この際その無礼な物言いは不問としましょう。それで……引き受けて頂けますか?」
その返答に、ラシャの狂貌に凄みが増した。
「それはあんたらの財布の中身次第だ」
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