第30話
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〜パンダグリュエル・パーティーホール〜
「う、う〜ん……先輩達もご存知のように和解調印式は今日行われて、私達がアリシア女王陛下達の依頼を請けてアルフィン皇女殿下の護衛を開始したのは和解調印式が終わってからで、午後4時頃に”パンダグリュエル”に到着しましたから私達もエステルちゃん達の居場所は把握していないんです……」
「あの……和解調印式が終わった後に皇女殿下の護衛の依頼を請けて、この”パンダグリュエル”に来たと仰いましたがアネラスさん達は一体どのような方法でそんな短時間でグランセル―――リベール王国からバリアハートに来ることができたんですか?」
「そ、そう言えば………」
「かつてオリヴァルト殿下はカレイジャスの”元”となった高速巡洋艦―――”アルセイユ号”と共に帝都に帰還しましたが、その際にかかったグランセル、ヘイムダル間の飛行時間は約5時間であったと記憶しています。バリアハートはヘイムダルよりはグランセルに近い位置にありますが………」
「和解調印式が終わったのは今日の午後3時頃で、アネラスさん達がバリアハート空港に停泊している”パンダグリュエル”に到着したのは午後4時頃だからたった1時間でグランセルからバリアハートを移動した事になりますよね………?」
アネラスの話を聞いてある事が気になったジョルジュの質問を聞いたエリオットは目を丸くし、シャロンに続くように呟いたトワは困惑の表情でアネラス達を見つめた。
「アハハ……私達はセシリア将軍の転移魔術やメンフィル帝国の転移魔法陣を利用して移動したから、実質移動時間はたった10分だよ。」
「なっ!?たった10分でグランセルからバリアハートに!?」
「た、確かに転移魔術を利用すれば、移動時間も相当短縮できますが………」
「そんな長距離を転移させるなんて、相当な魔力や魔法技術が必要なはずよ。」
苦笑しているアネラスの話を聞いたマキアスは驚き、エマは信じられない表情をし、セリーヌは目を細めた。
「師匠やプリネさん達から聞いた話では、メンフィルは各領地に転移魔法陣を設置しているそうよ。緊急事態が行った際民達を迅速に安全な場所へ避難させる緊急脱出方法として使う為やメンフィル軍を迅速に送る為にね。」
「そういや、ユミルにも転移魔法陣があって、”英雄王”達はそれを使ってリベールのロレント郊外の大使館に帰還したな………」
「な、なにその反則技〜!それじゃあメンフィル帝国は兵や物資の移送がすぐにできるって事じゃん!」
「恐らくメンフィル帝国が自国の領土と接していないケルディックやオーロックス、そしてオルディスを奇襲する事ができたのも予め諜報部隊を潜入させて、その諜報部隊にメンフィル帝国領と繋ぐ転移魔法陣を作成させ
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