第30話
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「………あ。そう言えば”パンダグリュエル”の時もレン皇女殿下はリィンさんのように髪の色や瞳を変化させて、ヴァルカンという男性を圧倒していましたわ。」
「ええっ!?僕達はナイトハルト教官の協力のお陰で何とか撃退できたのに……!」
「……どうやら”殲滅天使”も”魔人化”ができるみたいだな。」
「そうね……それも皇女殿下の話だと”殲滅天使”は”ルバーチェ”と違って肉体変化が起きていない上正気も保っているようだから、恐らく彼女はヨアヒム・ギュンターのように”グノーシス”の”力”を使いこなしているのでしょうね……」
「ハハ、ただでさえ今でもチートな存在なのに、更にチート能力を手に入れていたなんて、レン君らしいね。」
「フフ、”魔人化”による戦闘能力の向上も考慮するともはやレン皇女殿下に対抗できる”結社”の使い手はレーヴェ様のように”執行者”の中でも戦闘能力が極めて秀でている方達しかいないでしょうから、私如きでは敵わないでしょうね。」
パンダグリュエルでの戦いを思い出したアルフィン皇女の話を聞いたエリオットは驚き、トヴァルとサラはそれぞれ厳しい表情で考え込み、オリヴァルト皇子とシャロンは苦笑していた。
「話を戻すが……皇女殿下達が知る様々な新たな情報を知ったそなた達は今後どうするつもりなのだ?」
そしてアルゼイド子爵は静かな表情でアリサ達Z組のメンバーに問いかけた。
「オレ達の今後……か。」
「とは言っても方法は二つしかない上、どっちかを選べばいいだけなんだけどね〜。」
「”殲滅天使”達―――特務部隊の指揮下に入るか、入らないかだね。」
アルゼイド子爵の問いかけを聞いたガイウスは複雑な事情で考え込み、ミリアムとフィーは静かな表情で呟いた。
「……俺はお前達が話し合った結果の判断に従う。お前達がメンフィル帝国に選択肢を突き付けられる原因となったのは俺の父や兄なのだからな……その原因となった者達の家族である俺にはZ組の今後について意見する”権利”等ない。」
「ユーシス………」
「”権利がない”なんて悲しい事を言わないでよ。ユーシスも僕達”Z組”のクラスメイトであり、大切な仲間なんだからユーシスにも当然僕達の今後についての話し合いに参加して意見する”権利”はあるよ。」
「ああ。第一それを言ったら、君や僕も含めてZ組のメンバーの約半数は意見できない事になるぞ。メンフィルとの戦争勃発も元を正せば”貴族派”と”革新派”による派閥争いによって勃発した内戦だったんだからな。」
重々しい様子を纏って答えたユーシスの答えを聞いたラウラは辛そうな表情をし、エリオットとマキアスはそれぞれユーシスに慰めの言葉をかけた。
「フン……お前に
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