第30話
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「なるほどね。道理で姉の”姫君の中の姫君”と性格もそうだけど、容姿も全然似ていない訳だ」
「レン皇女殿下の本当のご両親は何故実の娘であるレン皇女殿下を引き取らなかったのでしょうね………?」
「……ま、”様々な複雑な事情”があるんだからそれこそ”実の娘を引き取れない事情”があったんでしょうね。――――それよりも話を聞いて気になっていたんだけど、まさか”殲滅天使”の化物じみた才能はその”人体実験”によるものなのかしら?」
レンが養子である事を知ったアルフィン皇女は辛そうな表情をし、フィーは納得し、辛そうな表情で呟いたエマの疑問に答えたセリーヌは目を細めて自身の推測を口にした。
「う、う〜ん……その件に関してはレンちゃんにとっては辛い過去を思い出させる凄くデリケートな事だったから私達もレンちゃんに聞いた事は無かったんだけど………」
「………師匠から聞いた話になるけど、恐らく”教団”によって投与された薬物によって元々あの娘に眠っていた潜在能力が覚醒したそうだから、”教団”による”人体実験”も間違いなく関係しているでしょうね。」
「それとこれはあくまで”情報局”の推測なのですが……レン皇女殿下は”魔人化”が可能と推測されています。」
セリーヌの推測にアネラスが困った表情で答えを濁しているとシェラザードが複雑な事情で答え、クレア大尉は静かな表情で答えた。
「”魔人化”………?それは一体どういうものなのだ?」
「”魔人化”とはその名の通り”人”が”魔人”―――つまり”悪魔のような力を持つ人外の存在”と化する現象です。」
「”悪魔のような力を持つ人外の存在”……か。」
「まあ、今の時点でも”殲滅天使”は”悪魔”のような存在だけどね〜。」
「同感。人を殺す事を楽しんでいる事もそうだけど、わたし達が困っている所を見て楽しんでいる様子を見せていた所とか、まさに”悪魔”だし。」
(というかむしろあの娘の場合だと、”悪魔”よりも”死神”の方が似合っているのよね……)
(レンちゃんの得物はよりにもよって、おとぎ話とかで出てくる死神が持っているような”大鎌”ですからねぇ。)
ガイウスの疑問に答えたエマの答えを聞いたラウラは重々しい様子を纏って呟き、ミリアムとフィーのレンに対する評価を聞いたその場にいる全員は冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中疲れた表情で溜息を吐いて呟いたシェラザードの小声の言葉にアネラスは苦笑しながら同意した。
「このガキ共は……」
「頼むから絶対に本人の目の前でそんなとんでもない事を言わないでくれよ……」
ユーシスは顔に青筋を立てて二人を睨み、マキアスは疲れた表情で溜息を吐いた。
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