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英雄伝説〜灰の軌跡〜
第29話
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情でシャロンに訊ねた。

「サラ様達もご存知のように”星杯騎士団”の役割は”古代遺物(アーティファクト)”の回収、並びに七耀教会が”外法認定”した者の抹殺です。そして今回メンフィルはリィン様に適した”騎神”を手に入れ、軍事利用する事に対して七耀教会は”騎神”は”古代遺物(アーティファクト)”の可能性がある為、”騎神”を利用しようとしているメンフィルに苦言をしましたがメンフィルは現状判明している”騎神”――――クロウ様が操縦している”蒼の騎神(オルディーネ)”を、”星杯騎士団”が回収していない事を理由に『七耀教会は”騎神”を古代遺物(アーティファクト)ではない事を認めている』と指摘されたのだと思いますわ。」

「そ、それは……でも、そこにどうして星杯騎士団がクロウ君を殺していない事まで関係してくるんですか……?」

シャロンの説明を聞いたトワは不安そうな表情で答えを濁したがすぐにある事に気づき、シャロンに訊ねた。



「トワ様や皆様方にとってはクロウ様は”大切な仲間”ですが………エレボニアに加えて各国のVIP達が集まった”西ゼムリア通商会議”でもテロを起こした”帝国解放戦線”のリーダーであるクロウ様は世間一般からすれば、テロリスト―――それも国際犯罪組織同然の犯罪組織のリーダーです。世間一般からそのように評されているクロウ様が騎神―――古代遺物(アーティファクト)を利用―――ましてや”反乱軍”である”貴族連合軍”を勝利させる為に軍事利用し続けているのですから、七耀教会からすればクロウ様はどのような存在になるのでしょう?」

「!!」

「―――間違いなく”外法”ね。」

「そして七耀教会――いや、”封聖省”は古代遺物(アーティファクト)らしき存在を古代遺物(アーティファクト)ではないと認めたという”例外”を作る事によって、今後その例外を理由に各国が”盟約”を破る事をさせない為に”星杯騎士団”に帝国解放戦線のリーダーを抹殺させて、”蒼の騎神”を回収させるようにシルヴァン皇帝は七耀教会を煽ったって事か……!クソッ、交渉の場で教会に帝国解放戦線のリーダーを抹殺させるように煽るなんて、まさかシルヴァン皇帝は”Z組”が”特務部隊”の指揮下に入らざるを得ない状況へと追い詰める為に、そんな事をしたのか……!?」

説明をした後辛そうな表情で問いかけたシャロンの問いかけを聞いて事情を察したサラは目を見開き、セリーヌは目を細めて呟き、トヴァルは厳しい表情で自身が推測したシルヴァンの意図を口にした。

「さすがにカシウス先生もその件でシルヴァン皇帝がZ組を追い詰めるみたいな事は口にしなかったけど………それでも帝国解放戦線のリーダーはどういう状況なのかわかったでしょう?」

「つまりクロウは七耀教会にも命を狙われている可能性が高いとい
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