第28話
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を聞いたエマは呆けた声を出し、ラウラは複雑そうな表情で呟いた。
「……皇女殿下。結社”身喰らう蛇”の使い手は何という名前の方がレン皇女殿下率いるメンフィル帝国軍の部隊に討ち取られたのでしょうか?」
「いえ、結社の方は結社の方が戦った相手との戦闘の際に、その相手の方の攻撃によってできたパンダグリュエルの穴から空へと飛び出した後ペテレーネ神官長やレン皇女殿下が扱っていた転移魔術のような方法で消えましたから、恐らく結社の方は死んでいないと思いますわ。……それとその方とは会う機会もなく、名前も伺っておりませんので、その方が誰なのかは申し訳ございませんがわたくしはわかりません。」
「せ、”戦闘の際に、相手の攻撃によってできたパンダグリュエルの穴”って………」
「間違いなくその結社の関係者と戦った人物は凄まじい使い手だろうね……」
「生身で戦艦に穴を空けるなんて非常識な………」
シャロンの質問に答えたアルフィン皇女の答えを聞いたトワは信じられない表情をし、ジョルジュは不安そうな表情で呟き、マキアスは疲れた表情で呟いた。
「……皇女殿下。レン皇女殿下の説明によりますと皇女殿下がパンダグリュエルにてメンフィル軍によって捕縛された後、メンフィル軍の戦艦の貴賓室に軟禁され、その後皇女殿下が捕縛されたその日の夜の内にリベール王国に移送され、和解調印式まではリベール王国の王城―――グランセル城に滞在されていたという話も真実でしょうか?」
「それと軟禁されている際、メンフィル帝国は皇女殿下に危害を一切加えず、また皇女殿下と接触したメンフィル帝国の関係者はリウイ皇帝陛下とペテレーネ神官長、そしてエリゼさんのみとの話も真実でしょうか?」
「はい。全て御二方の仰る通りですわ。」
「最初から期待していなかったが、”殲滅天使”が俺達に語った事に偽りはなかったようだな………」
「そうね。メンフィル帝国のアルフィン皇女殿下に対する待遇で偽りがあったら、和解条約内容を少しでもマシな内容に変更できる方便が作れたかもしれなかったしね。」
「ハハ、レン君に限って、それだけは絶対にありえないよ。」
アルゼイド子爵とクレア大尉の確認に頷いたアルフィン皇女の答えを聞いて複雑そうな表情で呟いたトヴァルの言葉にサラは頷き、オリヴァルト皇子は苦笑しながらトヴァルとサラに指摘した。
「何で”殲滅天使”は絶対に嘘を言っていないって、言い切れるの?」
「以前君達にも説明したが、レン君は13歳という幼さでありながら、あらゆる”才”に長けている。そしてその”才”の中には当然論争や交渉のような外交に関する知識も含まれている。そんな知識を持つ彼女がアルフィンや和解調印式に出席した他勢力の人達に確認すればすぐにわかり、その結果メンフィ
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