提督の抜き打ち業務チェック〜明石酒保編・前編〜
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違う印象だよ」
胸の辺りがはち切れそうになってるぞ、とは言わない事にした。
缶詰やレトルト食品、カップ麺が置いてある棚と、スナック菓子や乾き物のツマミが陳列された棚か。普通のコンビニよりも種類も量も多い感じだな?
「そりゃあ飲兵衛ばかりの鎮守府ですからね、部屋飲みする娘も多いんですよ。そのニーズに対応しているだけです」
ははぁ、こりゃマジでコンビニだわな。おにぎりやサンドイッチ、弁当のコーナーも充実してるし……ん?
「おい明石、この『加賀風肉じゃが』って何だ?」
「あぁそれですか?『鎮守府飯ウマ艦シリーズ』の商品ですね」
「なんだそりゃ」
聞けば、ウチの鎮守府それなりに料理の上手い艦娘が揃っているらしいのだが、飯ウマトップにいる3人(鳳翔・間宮・俺?)の牙城が分厚過ぎて目立たないと。そこでそれに目を付けた明石が、その艦娘達に協力を要請して料理の監修をお願いしたらしい。加賀の肉じゃが以外にも、以前やった白露型のカレー大会の時のカレーだったり、熊野のサンドイッチだったり、その他色々とラインナップがあった。
「へぇ……中々面白いアイディアじゃないか」
「ありがとうございます!」
こういう真っ当な商売をしてるなら、俺の心配も杞憂だったって事か。俺はサンドイッチ等とコーヒーを幾つか買い、会計を済ませる。
「はい、お釣りと……これおまけのガチャコインです」
レジ打ちをしていた鹿島が、釣り銭と一緒に見慣れないコインを手渡してきた。スロットのコインに見えなくもないが、どうやら違う物らしい。
「ガチャコイン?」
「はい、入り口の所に置いてあるガチャを回せます。1回1コインで回せる機械と、10枚で1回回せる機械があります」
ほぅ、買い物客へのサービスか。そういう地道な努力は悪くないな。
「どれ、やってみるか」
ガチャの機械にコインを入れ、ハンドルを回すとお馴染みのカプセルが姿を現した。懐かしいなぁ、キンケシとかたま〇っちのパチモンとか色々あったな。なんて懐かしく思いながらカプセルを開ける。中には丸まった写真らしき物が入っている。広げてみて、そこに写っていた物に俺は愕然とした。
「明石、ちょっと来い」
「はい、何でs……あっ」
俺の手に握られた物を見て、全てを察したらしい。
「正座」
「いや、あの、ここ土足で歩いてる床なんですけど?」
「せいざ」
「いや、ですからあの」
「せ・い・ざ!」
「ハイ」
ブーブー文句を垂れる明石は封殺し、床に正座させる。
「さてと、コレが何か説明してもらおうか?」
俺の手に握られていた物、それは『風呂に入る直前の俺の全裸写真』だった。
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