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北欧の鍛治術師 〜竜人の血〜
聖者の右腕V
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た。
「まったくもう!なんなんですか??あの人は!」
雪菜の憤りに応えるものは誰一人としていなかった。



「反応は・・・予想と一切の相違が無いとかあの宣教師ちと爪が甘いんじゃねぇか」
アインはホムンクルスに投げた針の先端に仕込んでおいた魔力素子の微弱な反応を追ってキーストーンゲートの方向へと少しずつ進んでいた。雪菜と別れてから3、4時間が経っている。あと1時間もしないうちに古城が目覚め始める頃だろうと踏んでの行動だった。
「おたくさん、見ない顔だな。その紋章はアルディギアか?」
すると、背後から声がした。気配も音も無く忍び寄って来たのは茶髪をツンツンに逆立ててヘッドホンを首にかけた古城と同じ制服を着た少年だった。アインはとっさに刀を実体化して後ろに向ける。
「大正解。此度はどんなご用で?」
「いやぁ、俺の他に第四真祖の周りをうろついてる奴が居たもんで気になって気になってしょうがなくてねぇ」
「なるほど。あんたが覗き屋(ヘイムダル)か。覗き屋、あんたは俺の敵か?」
「少なくとも今は敵意はない。そっちに敵意が無ければな」
「なら大丈夫だろう。俺はあの宣教師さえ相手にできりゃそれでいい」
「そうか。第四真祖はどうなってる?」
「ドでかい斧で真っ二つにされたらしい。時間的にもうそろそろ目覚める頃だと思うが」
「ならキーストーンの補修作業の依頼でも入れてくるかな」
「聡明だな」
「そりゃどうも。古城のバカを頼むぞ」
それだけ言って少年の気配は消えた。
「さてと、お仕事でもしますかね」
アインも気怠げに立ち上がってその場を離れ、再度反応を追いかけ始めた。



場所は打って変わって研究所裏の公園。アインの予想どおり古城が目覚めて雪菜に怒られているあたりである。
「分かってるんですか??死んだんですよ??死んで生き返るなら前もって言ってください!本気で心配したんですよ??」
「いや・・・生き返るとか予想外だったしさぁ・・・」
「言い訳無用です!今回は先輩に非があります!絶っっっ対に埋め合わせはしてもらいますからね??」
「は、はい・・・ごめんなさい・・・」
病み上がり(?)の古城は雪菜の剣幕に押され何故か正座になって「はい・・・はい・・・申し訳ございません・・・」とうわ言のように呟いている。
「いやでも姫柊・・・」
と、古城が弁明の為に顔を上げた瞬間。つむじ風が吹いた。正座している古城とその真っ正面に仁王立ちしている雪菜。このポジション・角度・光量とつむじ風の風力によって生み出される現象はーーーーパンチラである。
「せ・・・せ、」
「いや、あの、姫柊さん?今のは俺悪くないよね?不可抗力だよね?ほら、タイミングというかさ、ね?」
「先輩のバカああああぁぁぁぁぁぁーーーー??」
古城はこの時、後に
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