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逆襲のアムロ
43話 ア・バオア・クーの戦いB 3.13
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・クーは地球を破壊しつくすに相当量な物質を持っていた。それを半分にしても尚その威力は凄まじい。

ミリイがオペレーター席で計算をしていた。質量と落下軌道より可能性と被害を想定して。
その計算がエマリーの言の直後済んだ。

「艦長!あの質量での阻止限界点は後2分です。但し、友軍の抵抗で若干の遅れが見込めております」

エマリーはミリイに更に回答を求める。

「ミリイ、被害想定は?」

「地殻を壊して、北半球の半分が破壊されます。あと・・・」

「あと?」

「ダメージで火山活動が活発になり、巻き上げられた埃が地球全土を包み込み、陽が射しこむことはないでしょう。いつまでかは分かりません」

要は地球滅亡というシナリオだとエマリーは理解した。外にいるルーの部隊へ連絡を取った。

「ルー?聞こえてる?」

エマリーの応答にルーは艦橋内のモニターワイプに搭乗した。

「艦長、命令を!」

ルーはいきり立っていた。目の前の危機に今すぐでも飛んでいきそうだった。

「分かってるわね。オーキスの出力と部隊の力をあの石っころに見せつけにいきなさい」

「了解!」

エマリーの命令にルーとその舞台はア・バオア・クーへ飛んでいった。
ミリイが不安そうにエマリーに話し掛けた。

「・・・艦長。地球は、私たちは、どうなるのでしょうか?」

エマリーは目を閉じて、暫く考えてから答えた。

「どうにかなる、とは考えない方が良い。努力は時には叶わぬことがある。滅ぶとしたらそれがまたその時期だったのでしょう」

「そんな・・・」

エマリーはミリイに現実を話した。

「あなたが願ったとしても、あなたは実際に何もできない。私もよ、ミリイ。友軍の抵抗も期待してみるだけ。ただ願うだけ。人一人の力なんてそんなものよ」

「願いが届きますように・・・」

ミリイは手を組んで願っていた。エマリーはため息を付いていた。

「(私たちは無力だ。だがあの地球を滅ぼそうとしているひとも無力なひとたちの集まり。僅かな力でもあそこまでできる)」

エマリーは何故その力をこのように使ってしまったのかとシロッコに問いただしたかった。

* ア・バオア・クー 落下抵抗現場

アムロ、シャアを始め、彼らの部下が地球への落下を防ごうと懸命だった。そこへ後部より敵機接近の反応を捉えた。

「なんだと!こんな急場に」

アムロが吼えた。シャアは苦虫を噛み潰したような顔をした。ナイジェルやデニムもそれに倣った。が、誰一人として振り向いて彼らを相手にしようとは考えなかった。

皆が意見が一致していた。殺るなら殺せと。しかしその敵機はアムロたちの傍に至って、ア・バオア・クーを押し出そうと貼り付いてきた。その数20
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