ペルソナ3
1761話
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「何でそう言い切れるのかは分からないけど……まぁ、いいわ。一応信じておいてあげる。今となっては、一蓮托生の相手だし」
「そうしておいてくれれば、こっちも助かるよ」
そもそもの話、ゆかりはスライムもどきに襲われていたのを見た感じ、戦闘の心得というものはない。……いや、この世界で戦闘の心得のある奴がそう多くいるとは思えないが。少なくても日本には。
ああ、でも何かの武道をやってるような動き方ではあったな。
そういう意味では、鍛え方次第ではどうにかなるか?
「それで、早速だけど……あの現象の正体は何だと思う?」
「そうだな……俺にもそれは分からない。分からないが……何らかの手がかりがあると思われる場所の予想は出来る」
「どこ?」
「気がつかなかったか? 世界があの現象に包まれた時、基本的に世界そのものの形は変わっていなかった。だが……1ヶ所だけ、城や塔といった感じに姿を変えた場所があったんだが」
「……どこ?」
どうやらゆかりはあの妙な建造物の存在に気がつかなかったらしい。
あー……でも、普通の人間だと考えれば、寧ろそれは当然なのか。
一般的な女子高生が、いきなりファンタジーに取り込まれたのだ。
普通であれば、戸惑ってしまうのは当然だろう
「場所は……そうだな、えっと……あっちの方だ」
俺が見た建造物の方向を指さす。
あれから色々と動き回ったから、確実にという訳じゃないが、それでも恐らく間違いはないだろう方向。
「月光館学園の方?」
どうやら覚えがあったらしく、ゆかりが小さく呟く。
月光館学園。確か、ゆかりが通っている高校だったよな。
まぁ、本当に学校があの妙な建造物になっているとは限らないが、それでもゆかりがこの世界の原作に登場していたのだと考えれば、意外と高校が妙な建造物に変わるというのは、分からないでもない。
「俺はその月光館学園を知らないから何とも言えないけどな。ただ、あの建造物だけ、あからさまに姿を変えていた。だとすれば、間違いなくあの現象に関係している筈だ。また今度あの現象に取り込まれたら、ちょっと顔を出してみるつもりだけど……」
「私も行く」
俺の言葉に、ゆかりは即座にそう告げてくる。
正直なところ、『はぁ?』というのが、俺の正直な気持ちだった。
「本気で言ってるのか? あのスライムもどきを相手にしてすら、逃げる事しか出来なかったんだろ? それなのに、あんな未知の場所に行ったからって、お前に何が出来るんだよ?」
「それは……けど、別にその場所に敵がいるって決まった訳じゃないでしょ? なら……」
「あのな、あの現象に対して何らかの手がかりがあるような場所だぞ? 間違いなく何かあるのは分かってるだろ」
それこそ、あのスライム
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