第十二幕その十三
[8]前話
「いいわ」
「それはいいんだね」
「幸せを求めることはね、あと何でも大学でスランプだった学生さんに協力していたそうね」
「ああ、そのことだね」
「それでその学生さんスランプ脱出出来たの」
「彼の努力でね」
「画家さんって聞いたけれど」
サラはこのことについても言及しました。
「今はいい絵が描けてるのね」
「そうだよ」
「それは何よりね。そういえばね」
サラは微笑んでこうも言いました。
「今度バーミンガムでピカソの絵画展があるの」
「ピカソの?」
「そうなの、今度主人と子供達と一緒に行って来るわ」
「ピカソはね」
この画家さんについてです、先生は少し微妙なお顔になって言いました。
「難しいね」
「兄さんピカソは苦手?」
「いや、ピカソの絵は色々な画風があるから」
「ゲルニカみたいな絵だけじゃないわね」
「だから一概に言えなくてね」
それで、というのです。
「難しいんだよ」
「そうなのね」
「けれど観に行くならね」
それならというのです。
「そうしたことも勉強になるから」
「行くといいのね」
「そうしたらね、じゃあ僕も日本でピカソ展があれば」
その時はというのです。
「行こうかな」
「そうしたらいいわ」
「それが僕の今の野心かな」
「それは野心じゃないわよ」
サラは先生に笑って返しました。
「願望よ」
「やっぱりそうなるんだ」
「そうよ、そこはね」
笑って言うのでした、そしてそのうえで先生と一緒にお茶を飲みながら太田さんのお話も聞いてそれは先生のいいところだと言うのでした。
ドリトル先生と悩める画家 完
2017・1・12
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