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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十五話 アルトの秘密
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んでオレが……」

と言い掛けたら、

「……グスッ……」

涙目になるアルト。

「わ、分かりました!話します!話しますから!」

女の涙には勝てないアスカだった。

「でも、オレの話はつまらないですよ?」

「いいよ。話して」

まだ涙目のアルトが言う。

アスカはため息をついて、話し始めた。

「オレ、次元漂流者なんです」

「え?」





アスカside

本当なら言いたくはない事だ。

でも、不可抗力とは言えアルトさんの秘密を知ってしまったから、オレも話さないとフェアじゃない。

これからも、ちゃんとアルトさんと向き合っていけるようにと、オレは自分の過去の傷を話した。

次元漂流した事。

1年間、家に戻れず、帰った時には両親は亡くなっていた事。

099部隊に入り、無茶な訓練や喧嘩をしていた事。

山岳事故に遭い、オレ自身が死にたがっている事に気づいた事。

病院でオヤジに殴られ、親身になってくれている人達がいる事に気づいた事。

全てを話した。

オレは一呼吸おいた。

隊長達に話した後だからだろうか?苦しいとか、動揺した感覚は無い。

「まあ、こんな所です。オレにとって最悪な思い出は。でも、ちゃんと立ち直る事ができたから、良かったんですけど」

「……」

あれ?反応が無いぞ?

見ると、アルトさんは下を向いて小刻みに震えているように見える?

あれ?え?

「えーと、どうしたんですか?」

つまんない話だから怒ったとか?

すると、アルトさんは小さい声で何か言う。

「……………い」

何か言ったのは確かだが、声が小さすぎて聞き取れない。

「え?」

「…………さい…」

「???」

「………なさい…」

少しずつ聞き取れるようになってきてるけど、イヤな予感しかしねえぞ。

で、つぎの瞬間、

「ごめんなさぁい!」

いきなり泣き出した!号泣?え?何で!?

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

え?なに?ヤバイ?いや、オレのせい?

ちょっ、何をパニクッているオレ!落ち着け!

「え、ア、アルトさん、泣かないで!何で泣くの?」

おいオレ。もっと言いようがあるだろ!と思うが、全然言葉が出てこない!ちょ〜〜!!まじパニックになってんですけど、オレ!

と狼狽えている間にも、

「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」

謝りながら号泣するアルトさん。情けないが、オレはオロオロするばかりだ。

「ちょっ、アルトさん!泣きやんで!」

どうすりゃいいんだよ!こういう時って!あ、そうだ!飴をあげれば泣きやむ……訳ねぇ
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