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ダンジョンに命の使い道を求めるのは間違っているだろうか?
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と戦えば少しはアビリティも育ってくれると思っている。フードを被ってダンジョンを素早く駆け抜ける。怪物の相手はせずにどんどん潜る。しばらく17階層で待っているとゴライアスが生み出される。

それを見ながらルガーランスとレヴィンソードを再生する。倒すだけならガンドレイクで良いんだろうけど、恩恵を育てるにはこちらの方がいいはずだ。

「せめてディアブロ型位の強さではあってくれよ」

ゴライアスもオレのことを認識したのか襲い掛かってくる。それに合わせてオレもゴライアスに向けて走る。











ゴライアスを討伐し終えて、18階層で魔石とドロップアイテムをぼったくり料金で買い取って貰いダンジョンから引き上げる。6階層まで戻った所でベルが防具も付けずにウォーシャドウと戦っていた。何をしているのかと説教をしようと思ったのだが、何かの強迫観念に追われている顔を見て、限界までは見守ることにする。

疲労から倒れた所で残っている怪物にマインブレードを投げつけて仕留める。ベルもオレに気付いたようだけど、呼吸を整えるのを優先するようだ。オレは怪物から魔石を回収していく。それが終わってから周りの壁を切りつけて、壁に体を預ける。しばらくそのままで居ると、ようやくベルが口を開く。

「強く……なりたいんだ」

「ああ」

「強く、もっと強く!!イツキほどじゃなくても良い!!あの人に覚えてもらえるぐらいに!!」

「そんな気持ちじゃ駄目だな。オレぐらい、軽く超えてもらわないと」

「イツキよりも強くなんて」

「諦めて良いのか、ベル?お前の目指す英雄は諦めないぞ。オレの身近にいた英雄もそうだった。そいつは一時は何もかもが嫌になって故郷を去っていった。だけど、故郷の危機に舞い戻ってきた。そして、英雄と呼べるほどの活躍を見せた。それを見て、追いつけないと思ったさ。だが、諦める理由にはならない。むしろそこまで強くなれるんだって知れた。なら、それを追い越す気で戦ってきた。同じようには成れなくても、オレはオレで強くなるんだって。気持ちだけは絶対に折らないように」

「……強くなれるかな?」

「違うぞ、ベル」

「強くなる!!」

「そうだ。お前は強くなるさ、ベル」

倒れたままのベルの手を引っ張り上げて起こす。

「オレは外で8年も戦ってる。だから強く見えるだけだ。8年後のお前は今のオレを軽く超えてるさ」

フェストゥムとの戦いだけでな。こっちの世界の怪物は正直言ってただの練習みたいなものだ。ゴライアスもスフィンクスB型程度でしかなかった。パワーはB型以上だったが、それだけだ。ちょっとがっかりだった。多少の勘は取り戻せたが、命の奪い合いにまでは発展していないのだ。

「冒険者は冒険をするな、良
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