ペルソナ3
1760話
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ばかり思い込んでいたのだろう。気がつけばいきなり俺が部屋の中にいるという状況に、ゆかりの口から悲鳴が上がる。
いやまぁ、その辺りは仕方がないのかもしれないが。
「さっきのあの棺桶の世界じゃないんだから、空を飛んでるのを人に見られると色々と大変だろ? 一応人通りとかは皆無って訳じゃないんだし」
まぁ、夜にわざわざ上を見上げて歩くような奴がどれだけいるのかと言われれば、首を傾げざるを得ないのだが。
だが、人間誰が何をしているのかというのは、分からない。
それこそ、天体観測……とまではいかないが、普通に道を歩いていて星を見上げるといった行為をする可能性は十分にあるのだから。
特に今この世界は2月で、空気が澄んでいて星が見えやすいと言われている冬だ。
であれば、絶対に安心だとはとてもじゃないが言えないだろう。
そう説明すると、ゆかりも不承不承ながら俺の言葉に納得する。
「それより、靴を脱いでよね」
その言葉に頷き、靴を脱ぐ。
……普段であれば、この靴をどこに置くかでも色々と迷うところなのだろうが、幸いながらと言うべきか、俺には空間倉庫がある。
土で部屋を汚すといった事はないまま、俺はゆかりの部屋に座る。
女らしい……と言えば、らしいのだろう。
ぬいぐるみが溢れる程にあったり、壁紙がピンクだったりといったことないが。
ああ、でもよく考えればここは寮なんだから、ぬいぐるみはともかく、壁紙を変えるなんて事は出来ないのか。
……俺の知ってる限りだと、レモン達の部屋も特に女らしい部屋という訳ではない。
そもそもレモン達は、普段からリビングで過ごしており、眠る時も俺と同じベッドだ。
そう考えれば、女らしい部屋は……荷物置き場用の部屋とか?
ルリやラピスの部屋は女らしい部屋にした方がいいと思うんだが。
ちなみに、凛の部屋は当然のように女らしいとは言えない部屋だった
「ちょっと、あんまり見ないでよ」
「ん? ああ、悪い。……さて、それで何から話すか」
「そうね。……まずはっきりとさせておきましょう。アクセル、あんたはあの現象に心当たりは?」
その辺りは今までのやりとりを見ていれば分かりそうなものだが、それは改めてといたところなのだろう。
「いや、全くない。そもそも……」
一端言葉を止め、この先を言うかどうかを迷う。
だが、ここで嘘を言って、それが後で嘘だと知られた時……そうなれば、俺はこの世界で唯一の協力者を失ってしまう。
少なくても、現在俺と一緒にあの奇妙な現象の中で行動出来るのはゆかりしかいない以上、その選択肢は却下すべきだった。
まぁ、将来的には他にも同じようにあの現象の中で動ける奴が出てくる可能性はあるが。
いや、寧ろその可能性の方が高
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