S-7 勝者/────
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
ータスも上がっている。
__攻撃が通らなくなってきたな。
ファヴニールに幾度と無く斬撃を与えているが重ねるにつれて刃が通りづらくなってきていた。
見ると、ファヴニールの漆黒の竜鱗が変質して、まるで鎧のようなモノになっていく。それは黄金の輝きを纏っていた。
ジークフリートが攻撃を与える度に砕ける。そして、ファヴニールの肉や鱗のように修復される。それだけではない。更に凶悪なフォルムになり、強靭になっていた。
──ファヴニールの第二宝具《悪竜の鱗鎧》 ある一定ランク以下の攻撃を無効にする、に加えて並外れた回復力と防御力向上能力を所有者に与える──
ジークフリートのソレの上位互換──否、その基礎となったからこその圧倒的能力を《悪竜の鱗鎧》は有している。
「一気に攻めるか……?」
ジークフリートは跳躍し、距離を取る。既に思考回路がまともに機能していないファヴニールは本能のままに、ジークフリートを潰そうと巨大な前足を上げる。
だがジークフリートの攻撃はソレを凌駕する。一瞬の溜め、剣が輝きを帯びる。
「幻想大剣ッ!」
黄昏の衝撃波がファヴニールの巨躯に直撃する。数十メートルはあるファヴニールの巨体が浮き、数メートルだが吹き飛ぶ。
「Gyaaaaaaaaaaaaa!!!!!」
叫びにも聴こえる咆哮。ファヴニールは今度は少し溜めブレスの構えに入る。
「再び、満ちろ──」
しかしジークフリートの宝具による猛攻はまだ終わらない。再び、短い溜めをした直後────
「幻想大剣──」
三度目の衝撃波がファヴニールを捉える。その攻撃にファヴニールはなんとか耐えたが、鱗鎧は大方剥がれ、大量の血が噴き出している。
だが、ファヴニールの紅の瞳は死んでいない。宿敵を捉え、殺そうとしている。ファヴニールは顔を上げ、口を開ける。
「Gruaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!」
一際大きな咆哮がジークフリートの鼓膜を刺激する。
__何かが来る!
_そう直感するが、ジークフリートは二連続の宝具使用で少しの硬直をしている為、反応ができない。
直後、空が突然暗くなる。見上げると黒い雲がファヴニールを中心に渦巻いていた。
ジークフリートの本能がこのままではいけないと警鐘を鳴らす。それに従い、重い斬撃をファヴニールに喰らわせるがファヴニールの視線はいまだに空から離れない。
────そしてファヴニールの最後の宝具が舞い降りる。
それは黄金だった。見たものを全てを魅了するような輝きを持つ財宝だった。だが、その輝きは禍々しく、そして恐ろしい。惹き付けられる。だが、近寄れない。自分
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ