第86話 旧10031号vsトビ
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緊張が高まる中で背中から着地したトビは一方通行の身体を捩りながらズルズルと寝返りでも打つかのように落下した。
「♪〜」
筋肉の強張りや残心など微塵も構える事もなく面の下から赤い光を放ちながら垣間から相対する2人を猫背のまま見上げた。
「良いっすね〜。退屈しのぎにゃ最高」
「だ、大丈夫かよ?」
本能的にヤバイと感じ取った上条は隣にいるカエル姿の女性に落ち着きなさそうに退きながら身構えた。
「ケロケロ。大丈夫ですよ......さて」
カエル姿の女性は印を結ぶと電撃を放ちながら青白く点滅すると常盤台の制服に着替えてゆっくりと頭に付いているゴムを緩めた。
「印??」
トビが首を傾げるもカエル面を取るとジィーと冷たい目をした第3位の姿にそっくりな長髪の女性が現れた。
「!!?」
「お久しぶりですね。賢明な貴方なら解るでしょうね......10031号でございます。とミサカは昔を思い出しながら宣言します」
カエル女性は切り裂かれてミミズ腫れとなっている首を見せ付けながら無機質に笑みを浮かべている。
「ビリビリ?」
「それはお姉さまの事ですね。ミサカは......外道です」
「げどう?」
ば、ばかな!?
記憶共有で確かに首を切ったはずだ
それに体内の血液を逆流させて心臓破裂を引き起こして確実に仕留めたはず
生物として生きているのがおかしい......
「......どうやって?」
「ふふ、痛かったですよ。この首の傷は......それに血液を逆流させられた時の沸騰するような熱さ」
演説するように前に出て歩き出していく外道にトビは臨戦体勢となり印を結ぶと地面から鋭い杭が飛び出てきて外道の腹を突き破る。
「がふっ!!?」
「油断大敵っすね。死回転」
トビが未の印を結ぶと外道を突き破っている杭が食い込みながら回転を始めて中にある臓物を飛び散らせながら前から後ろに掘り進んでいく。
「ぐうぅぅ......ああがぁぁー」
「さっさと死ね」
回転数を上げると飛び散る血肉の量が格段に上がり、外道は必死に回転を止めようと手で杭を掴むが速い回転数に掴む事は出来なかった。
あまりの痛みに外道は膝をついて崩れ落ちるように倒れると上条は印を結んでいるトビの面を殴りつけた。
「やめろぉぉー!」
「っ!!?」
一般の特別な訓練もカリキュラムも受けていない学生の渾身の殴り込みはトビやゼツに対しては全く問題にならなかったが予想外の反撃、予想外の衝撃、予想外の平衡感覚の崩れにトビの頭が混乱した。
「ぐっ!?」
打ち抜かれた面の下にある口からは血が滴り落ちていて手で掬い上げて絶句した。
どういう事だ?
一方通行の能力はまだ継続中のはず......なぜ......
なぜ殴れる?
「大丈夫か?すま
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