元提督は本題を切り出す。
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「時に君は、複数の艦娘とジュウコンしていると聞いたが?」
酒が少し回ってきたところで、そろそろ本題を切り出してみようと思う。
ある程度の資料は海軍(というより三笠)から受け取って、リサーチ済みだ。
「あぁ、事実だよ。えぇと……指輪渡してあんのは19人だったかな?」
「昨日大和さんにも渡しましたから……20人ですよ、店長。」
資料より更に増えていたが、予想していた範囲だ。
資料にはケッコン艦娘のみならず、間近に迫っているだろう艦娘もリストアップしていた。
まぁ、それでも資料の鮮度が追い付いてないのはいただけないな、と壬生森は思う。
「あぁそうか、どうにも正確な人数の把握ってのがねぇ……」
最も、本人がうろ覚え気味なのは苦笑するが。
「アナタ、仮にもケッコンしてる相手の人数を把握して無いの!?それって司令官としてどうなのよ!」
「手厳しいねぇ、ウチの連中は錬度頼りの戦闘力じゃねぇからなぁ。ケッコン艦を特別扱いしたりはしてねぇしな。」
こういう管理関係の話は叢雲が噛み付くだろうなぁ、と壬生森は思った。
昔は資材管理にも煩かったのを思い出す。今も書類関係の把握で煩いが。
それに報告に上がっている通り、この鎮守府は艦隊運用とケッコンはまた別物、という感じがある。
戦力として必ずしもケッコンカッコカリを重く見ているわけではないのは、戦歴からも見て取れる。
では、ケッコンカッコカリとは彼にとって、なんなのだろうか。
「ふむ……とは言え、確か君は艦娘とカッコカリではない結婚をしていると報告を受けているが?」
彼は正式にケッコンではない結婚をしている身の上なのだ。
「あぁ、それも事実さ。一応金剛が本妻って事にはなってるがな。」
「でも、それだけの女性を相手にするのは大変じゃない?」
「それこそ男の甲斐性の魅せ所、って奴さ。その辺の若いニィちゃんよりは、体力も経済力も劣るとは思ってねぇしな。」
まぁ、ここの金剛がそこら辺の首根っこをキッチリ掴んでいるのだろう。
そもそも、どっちにしても一夫多妻は考えなければならない案件なのだ。
艦娘を今の人口比に加えると、その男女比は女性過多に一気に傾く。
海辺や軍事の仕事に男が多かった、というだけでも理由はまるわかりだろう。
単純に、男が戦場で死にまくったのだ。
そして、女も艦娘として死にまくった。
あとから第二世代の艦娘が生まれ、女は増えたが、男は増えなかった。
一夫多妻を早急かつ大真面目に考えねば、男がほんとに足りないのだ。
戦争が終わったあとでは遅いのだが、まずは艦娘の人権をキッチリと浸透させねばならぬと、先伸ばしになっている議題だ。
先伸ばしになっている要因のひとつが、修羅場の末に鮮血の結末に至るブラッド
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