ペルソナ3
1759話
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け避けたい事だろう。
そんな風に考えながら、女に向かって凄んでいる男達に向かって声を掛ける。
「おい兄ちゃん達。俺の女に手を出すなんて、随分と愉快な真似をしてくれるじゃないか」
向こうに俺と女の関係を分からせる為には、この女を俺の女だと、そう言った方がいい。
そう思っての言葉だったのだが……
「ちょっ、ちょっと! 誰があんたの女なのよ!」
まさか、助けようと思っていた女の方から誤射の如き攻撃をされるとは思ってもいなかった。
これはもう、1発だけなら誤射とは言えないなんて問題じゃない。
また、女に絡んでいた男達も、今の女の口から出た言葉で俺が女と知り合いではあっても、別に付き合ってる訳じゃないというのは理解したのだろう。
「おいこら、坊主。これからこの姉ちゃんはちょっと俺達と用事があるんだよ。だから、悪いがお前はどこかに行け」
うん? と、男の言葉に一瞬疑問を抱くが……ああ、なるほどと納得してしまう。
今の俺は、10代半ばの姿だったな。
それに比べると、女は間違いなく俺より年上に見えるだろうし、俺や女に絡んできている男達も女と同年代……もしくは年齢は上に見えた。
そんな男達にとって、俺の存在は邪魔以外のなにものでもないのだろう。
ましてや、今は既に夜中の12時を回っている。
2月という、まさに真冬と呼ぶにふさわしい季節なのに、外にいるような奴なんだから色々と妙な奴なのは間違いない。
……まぁ、それを言うのであれば、俺や女も同様なのだろうが。
ともあれ、今は少しでも女と話す必要があった。……別に色っぽい意味ではなく、さっきの妙な空間について情報交換したり、この世界についてもしかしたら昼間に俺が集めた以上の情報を持っている可能性もあるのだから。
その為に、女を逃がさないようにしてる2人の男と、俺に向かって言葉とは裏腹に態度では思い切り威嚇している男には、早めに退場して貰うとしよう。
人生という舞台のからの退場を……な。
……とか言えば格好がつくのかもしれないが、まさかナンパを邪魔したからってだけで殺す訳にもいかないだろう。
ましてや、今は2月の真夜中だ。
意識を奪ってその辺に転がしておけば、凍死すらしかねない。
となると、気絶させるんじゃなくて大人しく向こうの戦意を奪ってしまう方がいい。
「誰に向かって物を言ってるんだ?」
「ああ? お前が誰に向かってそんな口を利いてるつもりだよ」
俺の言葉が男にとっては侮られていると考えたのだろう。
苛立ちと共に俺の胸ぐらに手を伸ばし……だが、その手が俺の服に触るよりも前に、向こうの男の右手首は俺の右手によって掴まれる。
『……』
そして数秒、お互いが黙り込む。
ただし、向こうは俺を
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