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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第631話】
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入れる――だがヒルトは躊躇した、ここで展開すれば今此処に居る人達の『日常』を奪ってしまう。
クスッと笑みを浮かべるスコール――。
「賢明な判断よ、君が展開すれば私も自衛の為に守らざるを得なくなる。 そうなれば私はこのレゾナンスを焼き払い、混乱に生じて逃げざるを得なくなる」
「ッ……」
「テロリストの私にとって誰かが死ぬなんて事は些末でしかないのよ」
怒りを堪えるヒルト――不意に近付くスコール。
「良いことを教えてあげるわ。 織斑千冬に気を付ける事、そして君の機体には関係無くはないけど倉持技研にも気を付ける事ね」
「何を言っている……?」
「信じる信じないは貴方次第よ、さっき織斑一夏くんにもそう告げたわ。 ……さて、じゃあ買い物の続きに行くわね? 勿論見逃してくれるなら……だけど」
そんな囁きにヒルトは握りこぶしを作り、奥歯を噛み締めて小さく頷いた。
勝ち誇った様に微笑みを残し、スコール・ミューゼルはその場を去っていく。
残されたヒルトはテロリストを野放しにせざるを得ない状況と自身の無力に更に心が磨り潰されそうになっていた。
一方スコール・ミューゼル――ヒルトの事はもう気にも止めずにレゾナンス内を歩いていた。
だがそこで出会う――イルミナーティ総帥であるウィステリア・ミストに。
「あら? 何か用かしら、ウィステリア様?」
皮肉を込めてそう呼ぶスコールにウィステリアは一瞥。
「いや、君が此処に居る理由が気になってね。 このあと控えるIS学園の本格的な修学旅行の後に襲撃でも企んでいるのではと思ってね」
「…………!」
一瞬表情が変わるスコール、ウィステリアはその変化を見逃さなかった。
だがスコールは気取られる訳にはいかず「あら、何の事かしら?」と誤魔化す。
「フッ……降ったフォルテ・サファイアとレイン・ミューゼル辺りに聞いたのだろう? 一年の本格的な修学旅行は来週――明後日からだとね」
「…………」
スコールは答えなかった、ただ険しい視線をウィステリアに送るだけだった。
「この時期に学園を強襲すれば学園が保有するIS、そして秘匿されてはいるが度々ある学園への襲撃で回収されたコアなども纏めて奪え、亡国機業の戦力も充実するだろうしな」
世間一般の認識はIS一機で国防を賄えるほど――無論そんな訳ないのだが個の兵士が戦闘機、戦車、軍艦と単機で落とせるその力は戦場の理を崩す概念になりうる。
対IS戦術が構築されてもそれは事前に練らなければならない戦術――テロリストが個でISを手にするという事は本当に世界を揺るがす事態になる。
その保有数が三〇越えればど
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