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マクロスフロンティア【YATAGARASU of the learning wing】
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悪いニュースでも書いてあったか?

『ギャラクシー船団が……バジュラの攻撃を受けてる。』

「『は?』」

俺とクレイが、異口同音に声を漏らす。

『メインシップに取り付かれたらしい……被害は不明だ……』

「『なっ!?』」

『急いで戻ろう!早く報告しないと!』

俺達は、エンジンが許す限りの速度で反転、フロンティア船団への帰途を辿った。










報告を受けた政府の判断は速かった。政府はバジュラの存在を公表すると同時に戦争状態への突入を宣言。新統合軍全部隊にコンディション・イエローが発令された。

S.M.Sにおいても主契約先が戦争状態に突入した際の緊急規定、社内規定『特例B項』が適用された。これによりS.M.Sは一時的に新統合軍の隷下におかれ、戦争の終結まで退社の自由を失った。

そして、戦闘要員の、その全員が即時戦闘態勢移行が可能な状態、即ち本社自室での待機が命じられていた。

「えらい事になったな……」

「ああ……」

格納庫の片隅、自分達の機体の整備を眺めつつクレイと言葉を交わす。

確かにバジュラとの衝突は避けられないだろうとは思っていた。だが、ここまで大規模に、かつ突然に動くとは思っていなかった。或いは、ここ数日の平穏はギャラクシー襲撃の前触れだったのかも知れない。

「どうなると思う?」

「……迎撃か、救出か。グラス大統領なら救出を選びそうだが……難しいだろうな。」

あれからギャラクシー船団とは音信不通。安否はおろか、現在地さえ分かっていない。捜索隊を出せばいいのだろうが、バジュラによる各個撃破の的だ。

そうなると採れる行動は迎撃戦のみだ。幸い、新統合軍がかなり綿密な哨戒網を敷いている。余程の事、それこそ超遠距離から船団の目の前にフォールドでもされない限りは、事前に把握できるだろう。

しかし、拠点も規模も予測不可能の相手だ。守り切れるのか、絶対の根拠は存在しない。

「なぁ翼、VF-171とバジュラのキルレート聞いたか?」

「……いや、知らねぇ。」

「3:1、新統合軍のバルキリーが全部で600機くらいだから200体のバジュラと互角って事だ。」

「……冗談だろ?」

「ガチだ。艦隊との連携でほぼ互角に持ち込めてるけど、格闘戦(ドッグファイト)じゃ勝ち目はねぇな。」

「………。」

この場合、新統合軍の練度不足を嘆けばいいのか、それともバジュラの能力を恨めばいいのか、ともあれ、あまりに圧倒的なその数字に言葉が出なかった。

そんな矢先だった。

『烏羽中尉、お客様がお見えです。エントランスロビーまで来て下さい。』

「……客?俺にか?」

正直言って心当たりがない。また政府か何かの
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