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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第92話:モブらはみんな生きている 五
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を手配してくれるのか?」
俺はコイツにも借りを作りたくないから頼む気はないが、何を企んでいるのかは気になる。

「え? 何で私がアンタの為に、そんな面倒な事を引き受けなきゃならないの?」
「だよな……唯の興味本位だよな!」
そんな事だろうとは思った。

「がはははは、残念だったなジョン。コンサートを観たかったら自分で何とかするんだな」
「俺は別に構わないが、その台詞はそのままライオネル(お前)に返す。今後は俺を頼りにするなよ!」
「ちょっとジョン! 私は関係ないからね。ライオネルだけが言ってることなんだから、私が頼んだ時は手配してよね」

「無茶言うなジョス。ハロルドだって『今回だけ』と言ってたんだ。もうムリだよ」
「何よもう……頼りないわねぇ!」
無茶言うなっての。

「しかし何でマリー&ピエッサは、城内のカフェでしかコンサートを行わないんだ?」
「あらライオネル。貴方ファンのクセに知らないの?」
如何やらサマンサは何か知ってる様子だ。

「お前は何か知ってるのかよ!?」
「如何やらあの()達、まだデビューしたてで資金が無いみたいなのよね。歌を披露したくても、会場を確保する為の資金が無く、顔見知りの城内カフェのマスターが無料で貸し出してるから、あそこでばっかり開催してるみたいよ」

「城内カフェのマスターと顔見知りなのか?」
「そうなのよジョン。あのマリーって()は、両親が遠くに住んでるらしくて、城でメイドしてる知り合いに託されてるらしいの。その関係で彼女も城住まいで、城内カフェのマスターと顔見知りみたいよ」

「はぁ〜……苦労してるんだな」
「その様だけど、あまり苦労してる感は見せない娘よ」
俺の素直な感想に、あっけらかんと答えるサマンサ……本当か?

「城住まいって事で、結構お偉方とも会うんだけど……あの()って物怖じしない()で、ウルフ宰相閣下とかにタメ口で『金持ってるんだから、私等に資金援助しなさいよ!』って言ってるのを、よく見かけるわ」
「宰相閣下にか!? (すげ)ー娘だな」

「うん。多分そんな感じで城内にあるピアノを使用して、好き勝手に練習してるみたいだし」
「え!? 城内のピアノって言えば、ビアンカ様が陛下のピアノ演奏を聴きたくて、珍しく我が儘言って購入した代物だろ? 当時は俺も兵士をしてたから、あの大きなグランドピアノを城内に設置する苦労を体験したんだ」

「……ライオネルの言ってることが事実だとすると、練習は王家のプライベートエリアで行ってるって事か!?」
「そのようよジョン。あの娘の図々しさは神憑ってるわよね!」
神憑ってるどころじゃ無いだろうに……

ヤバいぞ……流石の俺も興味が出てきた。
如何するか……ゾーイに頭
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