0098話『鉄骨番長』
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適性検査もあるこの艤装を試してみるのもありかもしれないな。
【明石さん、その……乗せてもらってもよろしいでしょうか……?】
そこで榛名の恰好をした私達の艤装の妖精さんがおずおずと出てきたために表に出てくるのは久しぶりだなという感想を持ったのは内緒だ。
「いいですよー。ぜひ乗ってみてください!」
【ありがとうございます!】
それで妖精さんはせっせと明石の鉄骨番長へと乗り込んでいってシートベルトを装着し、
「それでは動かしますよー」
【お、お願いします!】
「はい。それではグングングルグル!」
それが掛け声なのかどうかはわからないけど明石のその言葉の後に鉄骨番長が稼働し始めて回転を始めだす。
次第に早くなっていく回転で乗っている妖精さんはというと、
【きゃーーーーー♪♪】
実に楽しそうな悲鳴を上げているのであった。
《妖精さん、楽しそうですね……》
「ああ。普段は冷静な子なんだけどやっぱりどこかでゆとりもないとな」
「提督達にも乗せてあげたいんですけど本場の場所までいかないとさすがに無理ですから、すみません……」
それで明石がぺこりと頭を下げてきた。
「いや、明石が謝る事じゃないよ。だいたいこれでも一応は海軍に身を置いているんだからそんな簡単に遊びに行けるとは思っていないし……だから気にするな」
「はい……」
明石とそんな話をしながらもいつの間にか鉄骨番長は終了していたために動きが停止していた。
「妖精さん、どうでしたか……?」
【はぁー……楽しかったです。もっと乗りたいと具申します】
「ふふ。わかりました。それじゃ後で妖精さんの集まりにも言っておきますね。榛名妖精さんの感想は乗り心地はよかったって」
【はい。こんな楽しい乗り物は私だけが独占するのは気が引けます。他の皆さんにも楽しんでもらいたいものです】
「そこまで気に行ってくださるなんて……嬉しいです。それでは明石の工廠へとまた来てくださいね。順番待ちにもなりますが期間中はいつでも乗れるように私も手配しておきますので」
【はい。よろしくお願いします】
「それでは提督、榛名さんもまた工廠へと来るのをお待ちしていますね。それと……」
最後に明石が何かを言いかけて取り出したのはカメラであった。
何をする気かな?
私がそう思う前に明石は私に向けてパシャリ!と写真を撮った後に、
「提督の寝間着の姿、頂きました。では失礼します!」
「まっ!? その写真をどうする気だ!?」
「安心してください。悪用はしませんから―……」
明石の声は次第にフェードアウトしていった。
それで私は油断して事を迂闊に思いながらも、
「明石にはしてやられたな。まさか青葉みたいに使われないよな……?」
《多分大丈
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