第四十話 神戸に帰ってその十八
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「そういうこともあるから」
「失恋ね」
「それね」
「失恋って怖いっていうから」
また長池先輩にことを思い出しました、私にとっては物凄く優しい素晴らしい先輩でしたけれど残酷って言われてその頃はびっくりしましたが。しかも後で長池先輩ご自身も失恋して大変なことになったって聞いています。
「だからね」
「告白はなの」
「お姉ちゃんはしないの」
「うん、ちょっとね」
もっと以上に言えばずっとです、それも怖いです。
「勇気がいるわ」
「そうなのね」
「お姉ちゃんそこも怖いのね」
「うん、かなりね」
こう答えました。
「自分がって思ったら」
「確かに失恋ってね」
「そうなったら痛いっていうけれど」
妹達も二人の間でお話しました。
「けれどね」
「気にし過ぎよね、お姉ちゃんって」
「そこまで気にしてたらね」
「何も出来ないんじゃ」
「とにかくお姉ちゃん奥手っていうか」
「そっちは本当に全然ね」
「全然でもいいの」
私は二人にむっとしたお顔で言いました。
「結婚は本当に大学を出てね」
「それからなのね」
「そう考えてるのね」
「まずは勉強よ」
何につけてもです。
「そう考えてるわ」
「真面目なのは真面目ね」
「というか杓子定規って感じね」
二人はこんなことも言いました、ですがそれでもです。私としましては。
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