第26話
[2/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
工房”に所属していたとの事ですが……まさかその方がアルティナ様で、所属している”黒の工房”がメンフィルによって制圧された為、所属先を失ったアルティナ様をメンフィルに寝返らせたのでしょうか?」
「うふふ、さすが”執行者”の一人だけあって中々鋭いわね♪シャロンお姉さんの推測通り、”貴族連合軍”の”裏の協力者”であったアルティナをメンフィルへと寝返らせたのよ♪」
「……………」
「ええっ!?き、貴族連合軍の関係者をメンフィルに寝返らせるって……!」
「め、滅茶苦茶だ……!」
シャロンの推測を肯定して説明を続けたレンの話に否定する部分はないかのようにアルティナは静かな表情で黙り込み、エリオットとマキアスは驚きの声を上げた。
「フン、要するに所属している組織が潰されて行き場を失ったその娘の弱みに付け込んで、メンフィルに所属させたって事じゃない。子供相手にそんな大人げない事をするなんて、”ゼムリア大陸真の覇者”と恐れられている国の癖に、やる事は随分と姑息で悪辣ね。」
「おい、サラ!さすがに言い過ぎだぞ!?」
鼻を鳴らして厳しい表情でレンを見つめて呟いたサラの言葉を聞いたトヴァルは焦りの表情で指摘し
「弱みに付け込んだなんて、失礼ね〜。元々アルティナは”黒の工房”を潰した後はイーリュン教が経営している孤児院に預ける予定だったのよ?」
「え……で、でも現に彼女は”特務部隊”―――メンフィル軍の一員として、メンフィル帝国に所属していますが……」
レンの話を聞いたトワは困惑の表情で指摘した。
「私の身柄はマスター―――リィン・シュバルツァー様に引き取られました。ですからマスターが”特務部隊”に配属された以上、マスターの使用人である私とクラウ=ソラスもマスターを補佐する為に”特務部隊”に配属されるのは当然の流れかと思われます。」
「――――――」
トワの疑問に対してアルティナは淡々と答え、アルティナの意見に同意するかのようにクラウ=ソラスは機械音を出し、その様子にその場にいる多くの者達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「リィン特務准将が彼女を引き取ったって……一体どういう事なんですか?」
「今回の戦争で最も手柄をあげたリィンお兄さんは特別にリィンお兄さんが望む”褒美”は3つになってね。一つ目はさっきみんなに話した通り、今回の両帝国の戦争を”和解”という形で終結させる事。そして二つ目はその娘――――アルティナをリィンお兄さん達”シュバルツァー家”が引き取って、今後の彼女の処遇については”シュバルツァー家”に一任してもらう事だったのよ。」
「ええっ!?」
「何でそんな理解不能な事を望んだのよ?確か話によると、その娘がアンタの母親を拉致しようとした張本人な
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ