暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1757話
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たんなる迷子だとでも思ってて貰えばいいさ」

 そうして女が落ち着いたのを確認しながら、俺は地上に降りていく。

「ちょっ! 何で降りるのよ!? どうやってかは分からないけど、折角あの化け物から逃げ出せたんだから、このまま逃げればいいじゃない!」
「残念だけど、俺がここにやってきたのはお前を助ける為……って訳じゃない。いや、この妙な状況の中で動いている人間がいるのはこっちとしても助かったけど、それ以上にあのスライムもどきの方に興味があるんだよ」
「あの化け物に?」

 こうして男と密着しているというのは、女にとっても照れくさいのだろう。薄らと頬を赤く染めながらそう質問を返してくる。

「ああ。俺達がこの妙な状況に巻き込まれたのは、恐らく……いや、確実にあのスライムもどきが関わっている筈だ。……まぁ、見たところあいつは雑魚っぽいし、あいつだけの仕業って訳じゃないんだろうが」
「それは……ちょっと待ってよ。じゃあ、ああいうのが他にもまだ一杯いるの!?」
「その辺りは、俺にも正確には分からない。ただ、俺の勘によれば恐らくそうだろうな、としか」

 勘であっても、これまで長年の戦いを潜り抜けてきた勘だ。そう捨てたものじゃない。
 捨てたものじゃないんだが……今の俺の容姿は10代半ば、それこそ目の前の女よりも年下に見える訳で……
 それでも女が文句を言わないのは、俺がこうして空を飛ぶという体験をさせているからだろう。

「……それで? これからどうするの?」
「ま、簡単に言えば……」
「言えば?」
「あのスライムもどきを、どうにかして捕らえる」

 その言葉に、女は頬を引き攣らせるのだった。
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