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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十四話 ラインハルトを守ります!!(前編)
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表情はがらりと変わり、まさに死線に立つ指揮官の顔立ちとなったのである。ヴァルキュリアはどうなっても構わない。そして自分の命もだ。
ここでラインハルトを死なせるわけにはいかない!!どうあっても!!!
「艦長、艦の戦闘指揮は私が直接とるわ。あなたは可能な限り早くこの宙域を離脱することのみを考えなさい!艦の操艦と速力維持にのみ集中!!」
「はい!!」
ダークグリーンの髪をポニーテールにした素直そうな顔立ちの女性艦長が激しくうなずいた。ヴァルキュリアの艦長は女性士官学校卒のイルーナの後輩に当たる。それを今思い起こしている余裕などなかった。
「残存する全砲門及びミサイルは右舷に向けて全力射撃を継続!!手近の敵艦のエンジンの身を狙いなさい。航行不能にした敵艦を盾にしながら突破するわよ!!」
炎上するヴァルキュリアから打ち出された必死の抵抗の証が次々と殺到する敵艦の機関部を貫く。運悪く爆発四散してしまう艦もあったが、エンジンを止め、宙域に漂わせることに成功したものもある。
その陰から応戦しつつヴァルキュリアが高速で前進する。その前後を馬廻よろしく囲むのは直属の護衛艦隊とワルキューレ部隊だ。その護衛たちをヴァルキュリアもろとも沈めようと、バイエルン候エーバルト艦隊が激しく砲撃を集中してくる。
「戦艦ヴェストリ、轟沈!!戦艦ガラール、通信途絶!!戦艦グングニール撃沈!!サーシャ・S・ヴェネト提督、戦死!!」
「サーシャが!?」
イルーナが顔色を変えた。サーシャ・S・ヴェネト准将は女性士官学校卒業でイルーナ艦隊の護衛艦隊を指揮する女性提督だったからだ。ルグニカ・ウェーゼルと並んで次世代の担い手として嘱目されていた存在である。
「イルーナ姉上!!」
ラインハルトの叱咤にイルーナは気を保った。いつの間にか崩れ落ちそうになっていたらしい。なんと自分は逆境に弱くなったのだろう。いつからだろうか。それは今の今までが順調すぎていた事に他ならなかったという事か。自分にカツを入れながらイルーナは背筋を伸ばした。そのラインハルトも全軍の指示を適宜的確に飛ばし続けている。艦長は艦の運用のみに集中し、艦レベルの戦闘指揮はイルーナが、そして全軍の指揮はラインハルトと、三者三様のそれぞれの指揮呼吸ぶりは見事だった。
「すまなかったわね、ラインハルト。・・・・全艦隊、閃光ミサイル全弾、敵艦隊に向けて一斉発射!!敵の足を止め、一気にこの戦場から脱出するわ。フィオーナ、ついてこれる!?」
『はい!既に各艦隊は最大戦闘速度に入っています!!』
後続のフィオーナ艦隊は持てる限りの波動砲を一斉射して敵の勢いを削ぎ、ラインハルト本隊後衛に追いつくべく全速力で宙域を飛翔しているところだった。
「ミサイル発射まで後2分!」
オペレーターが叫ぶ。この間に攻撃を受ければひとた
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