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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十四話 ラインハルトを守ります!!(前編)
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。
「覚悟はいいわね?この戦いにおける目標はラインハルトを守りきることよ。たとえ私たちのうちの誰かが死んだとしても――。」
『まさか、死んでたまるもんですか。』
と、ティアナが言えば、
『絶対に生き残りましょう。』
と、フィオーナも続く。
『イルーナ、誰一人としてここから逃げようと思っている者はいないわ。それと同じくらい誰一人としてここで死のうなんて思っている者はいない。みんな生きてオーディンにたどり着くのよ。』
と、ジェニファーが決意を秘めた眼で言う。階下で待機しているレイン・フェリルも傍らにいる副官のアリシア・フォン・ファーレンハイトも同じ思いだと言わんばかりにうなずきを返してきた。
「その通りだ。」
ラインハルトがいつの間にかイルーナの傍らに来ていた。
「私は卿等を残して一人のうのうと逃げようなどとは思わぬ。敵が来たならば卿等と共に一戦してこれを撃破するのみ!!全艦隊、戦闘態勢、まずは左8時方向の敵を撃破、ミッターマイヤー艦隊と合流する!!」
* * * * *
前方に展開する4万隻の主力艦隊を避けて一路左方向の敵に突貫したラインハルト艦隊はその速力を最大限に活かして猛速度で襲い掛かった。艦隊の指揮はラインハルトが直卒し、ティアナ、フィオーナ、ジェニファーが臨時に分艦隊司令として数千隻単位の艦の指揮を執る。先陣はティアナ、後方をフィオーナ、そして他の2艦隊と相対する右側面をジェニファーが守る。
「突っ込め!!」
ティアナが叫ぶ。数千隻の艦隊の速度は敵の迎撃態勢を上回った。前衛艦隊は衝撃で四散し、それを中軍がようやく受け止めるありさまだった。大輪の花が咲き乱れ、迎撃側と攻撃側の双方の帝国軍が火花を散らしあった。
「始まったか。」
バイエルン候エーバルトはウィルヘルミナの艦橋で腕組みをしていた。ミュッケンベルガー元帥の旗艦であるがそれを借り受けてやってきた形である。
「右翼部隊は交戦を継続。敵を支えるだけでよい。左翼部隊は急速前進、あの艦隊の後方に食らいつけ!!」
バイエルン候エーバルトとしてはいち早く挟撃体制を構築する必要に迫られていた。だが、慌てることはない。何しろこちらは十万隻であり、一つ一つの艦隊を取ってみてもラインハルトの本隊を凌ぐのである。そしてラインハルトの攻勢を受け止めている右翼艦隊の指揮者はブリュッヘル伯爵である。彼は守勢に強く、かつてカストロプ星系での戦いではラインハルトの本隊の攻勢を跳ね返したことさえある。
「孺子を逃がしてはならぬ!ファイエル!!」
左翼部隊の指揮を任されたシュターデン、エルラッハ、フォーゲルが主砲を斉射しながら突撃してきた。衝撃が四方八方に巻き起こり、おびただしい光球が明滅するのは両軍が激突した証拠だった。
「アスターテの三馬鹿が来たわよ!!勢いだけは一人
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