483部分:第三十九話 幽霊、袁術を驚かせるのこと二
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第三十九話 幽霊、袁術を驚かせるのこと二
「いいものだな」
「おい、何言ってるんだよ」
「どうだ翠、今晩にでも」
「あたしはそんな趣味はねえっ」
馬超は戸惑った顔で誘う目をしてみせてきた趙雲に言い返した。
「女同士だろ、それにあたしまだそういうことはな」
「安心しろ、それは私もだ」
「経験ないのにどうしてそこまで言えるんだよ」
「知識はあるからだ」
こんな話をする二人だった。そしてだ。
黄忠は劉備に顔を向けてだ。こう言うのだった。
「そういえば劉備さんは」
「私ですか?」
「ええ、見事だったわ」
彼女に優しい笑みで告げる。
「最後まで踏み止まって」
「だって私のことですから」
こう答える劉備だった。
「だからでしたけれど」
「けれどそれがいいのよ」
「いいんですか」
「滅多にできることじゃないわ」
こう話すのだった。
「そういうことはね」
「そうなんですか」
「そうよ。とりあえずだけれど」
黄忠は孔明と鳳統の二人に顔を向けた。そのうえでだった。
こう二人に尋ねたのだった。
「あの、それでだけれど」
「はい」
「お化けのことですよね」
「今夜また向かうのね」
尋ねたのはこのことだった。
「そうなのね」
「はい、そうです」
「そのつもりです」
はっきりと答えた二人だった。
「こうしたことは早いうちにですから」
「ですから」
それでだというのであった。
「今夜また行きましょう」
「そしてです」
「そして、ね」
黄忠の流麗な眉が鳳統の今の言葉にぴくりと動いた。
「その工夫ね」
「はい、それはですね」
「それは」
二人は一行に話していく。そうしてだった。
その夜だ。一行はまたあの廃寺に入った。しかしである。
関羽と張飛はだ。今夜はかなりリラックスしていた。そうしてその中でこう言うのだった。
「いや、本当にな」
「お化けじゃなかったら怖くないのだ」
「全く。驚かさせられたがな」
「もう全然平気なのだ」
「ああ、もう動じないでくれ」
「頼むからな」
その二人にだ。趙雲と馬超が話す。
「もう多くは言わないが」
「せめて朱里達の工夫には従ってくれよ」
「わかっている。それではだ」
「行くのだ」
二人は今は確かだった。そうしてであった。
一行はまた道観のところに来た。するとすぐにだった。
「帰れ〜〜」
「では皆さん」
「ここは」
孔明と鳳統が言うとだ。一行はだ。
その出て来たものを見てだ。まずは悲鳴をあげた。
そのうえでそれぞれその場に崩れ落ちる。気絶したように見えた。
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