482部分:第三十九話 幽霊、袁術を驚かせるのこと一
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第三十九話 幽霊、袁術を驚かせるのこと一
第三十九話 幽霊、袁術を驚かせるのこと
宿でだ。趙雲と馬超が二人に怒っていた。
「全くだ」
「ありゃないだろ」
「め、面目ない」
「返す言葉もないのだ」
関羽と張飛は困った笑顔で彼女達に返す。今一行は宿の一室にいる。言うまでもなく彼女達が宿にしているその部屋の中にいるのだ。
「どうしてもな」
「お化けは苦手なのだ」
「それでもだ」
「何であんなことになるんだよ」
趙雲と馬超もまだ言う。
「犯されると思ったぞ」
「しかも三人がかりでな」
「全くだ。四人共それぞれから犯されるなぞ」
「そんなの普通ねえだろ」
こう言う二人を前にしてだ。関羽と張飛は困った顔になってきた。そうして少しずつだが小さくなってきていた。肩身が狭いからである。
そんな話の後でだ。孔明があらためて一行に話した。
「それでは皆さん」
「今後のことね」
「ええ、それだけれど」
鳳統に答えながら話すのだった。
「とりあえず対策を考えました」
「お化けのね」
「うん。雛里ちゃんもよね」
「多分。朱里ちゃんと同じ」
鳳統は孔明のその言葉にこくりと頷いた。
「ここは」
「一つ工夫をしてね」
「工夫って?」
馬岱がその二人に尋ねた。
「お化け相手に策をなのね」
「はい、そうです」
「策を仕掛けます」
実際にそうだという二人だった。
「ただ。問題はです」
「あれはお化けではありません」
「何っ、そうだったのか!?」
「お化けじゃなかったのだ」
関羽と張飛はそれを聞いて思わず声をあげた。
「しかしあれは火を噴いていたぞ」
「目もぎらぎらとしていたのだ」
「あの、火は噴いていませんよ」
「目も輝いていませんでした」
孔明と鳳統は二人にすぐに突っ込みを入れた。
「ただ出て来ただけじゃないですか」
「それで帰れって叫ぶだけで」
「そういえばそうか」
「そうなのだ」
関羽と張飛はここでやっとわかったのだった。
「それではだ。我々は」
「おもちゃに驚かされたのだ」
「それでああした事態になるのだからな」
「頼むからしっかりしてくれよ」
陵辱されそうになった二人の言葉だ。
「それはな。いい加減な」
「何とかしてくれよ」
「あ、ああ。済まない」
「今度から絶対にしないのだ」
「化け物が怖いといってもだな」
「ああいうことはな」
だが、だ。趙雲はここでくすりと笑ってだ。こんなことも言った。
「しかし。それでもだな」
「どうしたんだよ星」
「うむ、私は女も好きだ」
「それは聞いたぜ、前に」
「だからだ。ああして四人で絡み合うのもだ」
こう馬超達に話すのだった。
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