481部分:第三十八話 袁術、劉備達と会うのことその十三
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いうのなら」
「どうしてもなら?」
「皆でこのまま担いで行こう」
「それしかないのね」
「ええ、だから」
「それも一つの手ね」
黄忠は孔明のその言葉に頷いた。
「それじゃあね」
「はい、とにかく撤退です」
「得物は全部拾っておかないと」
最早構えるどころではなくだ。四人は絡み合い続けている。
「うっ、くぅ・・・・・・」
「はう、あっ・・・・・・」
「あひっ、ふっ・・・・・・」
「あう、ああ・・・・・・」
「何処をどうやったらここまでなるのかしら」
馬岱はそんな四人を見てまた言う。
「とにかく姉様達を持って行こう」
「ええ、じゃあ」
「私達も」
「協力させてもらいます」
馬岱に神楽、ミナ、それに月が頷く。そうしてだった。
四人でそれぞれを引き離してそのうえで担いで行く。得物は黄忠が持った。鳳統はまだ残ろうとする柳眉に対して話した。
「劉備さん、あの」
「どうしたの?鳳統ちゃん」
「もう帰りましょう」
彼女のスカートを両手で引っ張っての言葉だった。
「皆さんも撤退に移られましたし」
「そうなの」
「はい、ですから」
鳳統はまた話した。
「劉備さんも」
「それじゃあ」
それに頷いてだった。劉備も遂に戦線を離脱したのだった。
ここでは退治どころではなかった。撤退するしかなかった。一行は拠点にした宿に戻りだ。とりあえずは体勢を立て直すことになった。
第三十八話 完
2010・10・15
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